
こんにちは、ライターのヒロです。
筆者は飲食店経営者ですので、贔屓を避けるべく同業者は紹介しないのですが、今回は、火災によるダメージを受けながら、事業継続の為にクラウドファンディングに挑戦中の「ジャパニーズレストランりょう」(現:「パーク∞(エイト)」の吉岡良祐(りょうすけ)さんにお話しを伺ってきました。
写真右が代表の吉岡良祐さん、左がご子息の晋良(しんや)さん。
調理はお二人が分担で行い、家族ならではの意思疎通が微笑ましく見られるのも魅力。
以下、記事中に被災個所の写真が含まれております事、ご了承下さい。
創業から10年余、多くの人に愛された「りょう」

「Japanese dining りょう」は、2014年4月に宮崎市橘通西3丁目で創業。
橘通りに面した3階建ての店舗は、1階が厨房とカウンター席、2階が個室席、3階が最大70名収容の大部屋となっており、郷土料理から和食ベースの創作料理まで多彩なメニューのほか、約250種類の焼酎も楽しめるお店で、宮崎の人々はもちろん、観光客にも愛されるお店でした。
また、手作りの餃子は、県内外の飲食店・道の駅にも卸されていて、その美味しさには定評がありました。
突然の災禍

更なる事業の拡張も模索されていた2025年2月17日(月)19時、店舗の南側の壁から突然火の手があがったのです。
折しも、各階合わせて40名以上のお客様がいらっしゃるピークの時間帯でした。
料理を運搬するエレベーターが煙突代わりとなり、炎は一気に全フロアに燃え広がりました。
繁華街に響く複数のサイレンと、目を疑う黒煙は記憶に新しいところです。
吉岡さん達は急いで全てのお客様を避難させ、延焼の無い様に使用中の炭を水没させる等、冷静な対処を施し、様々な思いを胸に最後に脱出。
その甲斐あって、なんと1人の怪我人も出ませんでした。

火災は夜半にようやく鎮火しましたが、鎮火後の店の様子は、なんとか被害が少なくとの吉岡さん達の想いを打ち砕いててしまうほどの惨状でした。
筆者も店での仕事を終えた後、午前2時過ぎに現場の前を通ったのですが、まだどこか燃えているのでは…と思わせるほどの匂いと音に驚きました。
全焼で全てを失っただけではなく、自身の店が出火原因であるかの様な、根拠の無い、心無い書き込みがSNS上で流れ出し、吉岡さん達ご家族を苦しめていきます。
その後、火元が南隣の空き店舗である事が立証されましたが、誹謗中傷から解放されるまで、1ヶ月を要しました。
再起へ

鎮火後、幸いにも一階の厨房機器が無事であった為、吉岡さんは、橘通東2丁目に新しくできたマンション「ポレスター橘通り」の一階にある商業スペースを借り受け、そこに厨房機器を移設して、新しい店舗「パーク∞(エイト)」をオープンさせることにしました。
この場所は、複数の店舗が入る事が条件でしたが、元々餃子・麺類・天麩羅・丼物等のグループ展開があった為、これをクリア。
今年4月1日のプレオープンより営業を開始され、現在は、ランチの時間帯は県庁や市役所の職員の皆さんを始めとしてたくさんのお客さんで賑わっており、失地を回復しつつあります。
また、店舗営業だけではなく、スポーツイベントへの出店・ケータリング等も重ねていっています。
事業再生と新たなステップの為にクラファンに挑戦

しかし、現在の環境のままでは、元の事業レベルに届くには到底及びません。
そこで吉岡さんは、復活への一歩として、店舗運営と同様に力を注いでいる餃子の販売を継続すべく、7月15日から、クラウドファンディングに着手されました。
吉岡さん達が製造販売してきた餃子は、特殊な技術で瞬間冷凍され、自宅でも作りたての風味を損なわない風味が特徴です。
筆者も食べた事がありますが、皮はサクッと、タネはジューシーで食べ飽きしない、冷凍である事を忘れる程のクオリティです。
ご興味のある方、支援されたい方は、是非下記のリンクより吉岡さん達の想いをご覧いただければ幸いです。
クラウドファンディングのゴールは9月1日。筆者もしっかり見守りたいと思います。

【パーク∞(エイト)】
住所:宮崎市橘通東2丁目4-8 ポレスター橘通り 1F B区画102 → MAP
電話:0985-26-1515
営業時間:11:00〜22:00
休業日:不定休

「バー アルコリズム」オーナーバーテンダー。
シェラトンのバーで15年勤務後、2022年ニシタチに開業。ソムリエ・きき酒師・焼酎きき酒師・酒質鑑定士の資格を持つ。
2023年のG7農相会合では、ニシタチを代表するバーテンダーの内の一人として、レセプションでの振る舞いに2日間参加。
カクテル創作のワークショップや屋外イベントも展開中。