兵庫県明石市の出身で、宮崎にIターンし、株式会社キャスターの取締役として宮崎でリモートワークをしている森岡由布子さんが、自身の移住体験から感じた宮崎移住のリアルをnoteに連載されていらっしゃるので、許可をいただいてテゲツーに転載させていただくことにしました。
第6回目となる今回は、「就職事情」。
第1回:「お金事情」
第2回:「TV番組事情」。
第3回:「交通事情」
第4回:「外食事情」
第5回:「方言事情」
※ 転載元はこちら。Dice
東京の方にお聞きします。
「東京での仕事経験があれば、田舎でも活躍できると思いませんか?」
間違ってはいないのですが、答えは【9割活躍できない】です。
なぜなら、東京と同じ環境の会社がほぼない、からです。
つまり、培ったスキルを発揮する場がない、ということ。
東京「本社」の上場企業は、1,791社!
宮崎「本社」の上場企業は、5社!
(出典:https://todo-ran.com/ts/kijis/21371)※宮崎は最近増えました
宮崎本社の上場企業は、空で言えるぐらいです。
銀行2つに、旭化成子会社1つに、ハンズマンとウォッシュハウス!
1. 地方にいて東京が本社の企業で働くと、置いていかれている感覚になる。
地方は、雇用を誘致企業に頼るか、地場産業を伸ばすか、になります。
働く側からすると、東京と同じ感覚で仕事はできません。
運良く経験業界の企業が地方にあり、就職できたとしても、管理職の8割〜9割は東京にいます。
東京の会議だけで物事が進み、支店はポツーンと置き去りという話をよく聞きます。
地方では、数人しかいない営業所で勤めるか、労働集約型サービス業(コールセンターなど)の管理職を目指すようなキャリアアップがメインになります。
ただ、せっかくIターンしたのに「転勤できますか?」と面接でいきなり聞かれることもありますが…。
地方創生のために、上場企業の本社を地方に移すことに対して、国がもっと助成金を投下すれば良いのになぁ。
2. リモートワークしろ!
働き方の選択肢として、リモートワークはぜひ視野に入れてほしいです。
AmazonやAppleなども取り入れてますし、私が勤める(株)キャスターのように、全国統一給与で社員登用している企業も増えてきています。
ちなみにキャスターでは、全員がリモートワークなので、紙の書類を捌ききれず、西都市にオフライン専用のオフィスを構えています。
さすが西都市、景色が良いです。
「リモートワーカーがたまに通勤でも使える場」、として準備したという目的もあるのですが、みなさん在宅が好きな方は在宅メイン、通勤希望の方は10名ほど通勤されています。
リモートワークの会社でも、宮崎にオフィスがあると安心ですね。
またキャスターでは、取締役会も会議も面接もすべてオンラインですので、地方にいながらにして本社で働いている感覚を継続できます。
とはいえ、まだまだ主流ではない働き方だと思うので、
「昔は、満員の電車に乗って、毎朝通勤してたんだよー。」
と今の子供の世代に将来言えるようになれるぐらい、リモートワークを当たり前にしていきたいと思っています。
3.起業しろ!フリーランスしろ!
収入の柱をいくつか作る、というのはとてもおすすめです。
私は、仕事上クラウドソーシングサービスを日々チェックしているのですが、スキルさえあれば、個人で企業と契約を結び、外注先として請け負えるビジネスが増えてきていると感じています。
また、報酬も伸びてきています。
東京は重度の人材不足の状況です(あんなに電車は満員なのにね)。
自社の仕事が回らず、フリーランスに外注し始めている企業も増えてきていますので、業界はまだまだこれから伸びていきます。
こちらの記事では、エンジニア、デザイナーでなくても充分リモートワークでやっていけると書かれていますので参考にされてください。
「クラウドソーシングの平均収入は?月収30万円を達成する7つのポイントも合わせてご紹介」(日本最大級の起業家&投資家募集サイト Founder)
就職、社会保険、など基本的な路線からは外れてしまうかもしれませんが、働き方も選べる時代になってきています。自分がどうしたいか、どう生きたいかが大事です。
PCが苦手ならカフェをやるのもよし、民泊やるのもよし、何事も踏む出す勇気が一番大事だと思います。
ただ、家のローンは先に(会社勤めのうちに)通しておいたほうがいいと思いますw(これ大事)。
寄稿者:森岡由布子
明石市出身で、京都の芸大を卒業し、大阪の会社に就職。
2011年に宮崎県という人口114万人に対して、家畜108万匹(鶏のひなを含む)の県に転勤になりました。
その後、定住し、リモートワーカーに。