田舎にIターンして混乱したお酒事情3点


兵庫県明石市の出身で、宮崎にIターンし、株式会社キャスターの取締役として宮崎でリモートワークをしている森岡由布子さんが、自身の移住体験から感じた宮崎移住のリアルをnoteに連載されていらっしゃるので、許可をいただいてテゲツーに転載させていただくことにしました。
第7回目となる今回は、「お酒事情」
第1回:「お金事情」
第2回:「TV番組事情」
第3回:「交通事情」
第4回:「外食事情」
第5回:「方言事情」
第6回:「就職事情」
※ 転載元はこちらDice

猫と焼酎ボトル

お待たせしました!お酒事情です。

最初のnoteで記載しましたが、私は兵庫県明石市出身。
江井ヶ島酒造や、実家の近所にある茨木酒造(来楽)などは、小さい頃から馴染みのある酒蔵です。
小学校の通学路にも酒蔵があり、友達の親が勤めているので学校帰りに寄ることもありました。

私の親戚もワンカップ大関で有名な大関に定年まで勤めており、基本的に、お酒と言えば【日本酒】のことだと疑わず生きてきました。

 

1. 九州でお酒を頼むと焼酎が出てくる

関西人は、恐らく
「お酒を頼んで、なぜ焼酎が出てくるのか?」
と違和感を持つと思います。

九州の方は、
「え?何がおかしいの?」
と逆の違和感を感じているでしょう。

実際、私自身、脳内で一旦整理をしないと混乱しそうです。

九州(特に宮崎・鹿児島)では、お酒=日本酒という方程式が全く成り立ちません。

稀に都会の方と接待などで宮崎で飲んでいると、「地酒が飲みたい」とリクエストいただきます。
そこで地酒を頼むと、都会だとお酒の銘柄がびっしり並んだメニュー表が渡されるのですが、九州だと焼酎の銘柄がびっしり並んだメニュー表が渡されます。

(あ、また、「お酒」の銘柄↑って書いてしまった。。日本酒の間違いです。。私がいかにお酒=日本酒と認識しているかという証拠に、修正なしでいきます。)

なんだか混乱してきたので、次の項にいきます。

 

2. 焼酎の飲み方は多種多様

焼酎を注文すると、
「飲み方はどうされますか?」
と必ず聞いてくれます。

梅酒を注文しても同じことが聞かれますよね。
梅酒だと、「ロック、水割り、ソーダ割り」といったところでしょうか。

これが焼酎だと、急に種類が増えるのです。
・ボトル
・ロック
・水割り
・お湯割り
・ソーダ割り
・冷たいお茶割り
・温かいお茶割り
※(緑茶・ほうじ茶なども聞かれる)

これに加えて、
「本霧ボトルに、グラスは3つ、氷と水割りセットに、お湯割り用のコップ2つとお湯お願いします。あ〜1人ロックグラスだと足りんゆうとるから、ジョッキにして」
というようなオーダーをすることがあります。

これが、しっかりオーダーとして通るんです。

これは店員さん大変だな、、と客観的に思うのですが、
逆に宮崎人の感覚だと
「え? このオーダーは都会だと通らないの?」
となりそうですね。

このオーダーで出てくる物は、以下です。

・本霧島宮崎限定ボトル(20度)新品1本
・焼酎の銘柄が入ったガラスのコップが2つ
・ビール用の空のジョッキが1つ
・湯呑みが2つ
・溢れんばかりに氷が入ったアイスペール
・マドラー
・氷用のトング
・お水のピッチャー
・お湯の入ったポット

さらに細かいルールがありまして、水割りの場合はコップに先に入れるのは焼酎。
お湯割りの場合、コップに先に入れるのはお湯から、と決まっています。

焼酎の風味をより豊かに味わうためと言われているのですが、正直、「ほんまに?」と疑っていました。
そういう方が多かったのか、これを薩摩酒造が科学的に研究したと話題になりました。

「僕の、私のお湯割り研究」【薩摩酒造:お湯割り研究所】

 

3. ボトルキープは地域の焼酎が中心

宮崎市内(ニシタチ)のお店に並んでいるボトルキープは、宮崎県内の酒蔵で売上が大きい順という印象です。

・霧島  (霧島酒造)
・日向木挽(雲海酒造)
・天孫降臨(神楽酒造)

このあたりでしょうか。

さて、
宮崎市から北に75キロ、日向市では、「あくがれ」(あくがれ蒸留所)
宮崎市から西に75キロ、小林市では「明月」(明石酒造)
宮崎市から南に50キロ、日南市に移動すると「飫肥杉」(井上酒造)

など、同じ県内でもそれぞれの地域とのつながりのある焼酎が並んでいます。地域とのつながりを感じますね。

かくいう私は、京都に住んでいた学生時代、いちびってウィスキーをキープしていたことがあります。
京都でウィスキーと聞くと、サントリー山崎を思い浮かべるのですが、キープしていた銘柄はジャック・ダニエル。笑

都会では、あまり1つの銘柄に偏ったボトルキープをしているお店は見かけないですね。

余談ですが、、、
先日、宮崎地元の方ばかりが集う飲み会に参加しまして、
「こん前ののみかたがてげはばしかったとよー」
と言われ、3回ぐらい聞き返してしまいました。

リモートワークだと色々な地域でワーケーションしながら、地酒が楽しめそうですね!

 

森岡由布子プロフィール寄稿者:森岡由布子

明石市出身で、京都の芸大を卒業し、大阪の会社に就職。
2011年に宮崎県という人口114万人に対して、家畜108万匹(鶏のひなを含む)の県に転勤になりました。
その後、定住し、リモートワーカーに。

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この記事を書いた人

県内各地に散らばる寄稿者用の統一アカウントです。
宮崎県内の地元の人だからこそ知っているおすすめの「グルメ」「観光」情報を軸に、地域の安全安心につながる情報の提供にも取り組んでいきます。

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