猪八重渓谷でロコモにさよなら
日南市北郷町は、2008(平成20)年4月にNPO法人森林セラピーソサイエティによる「森林セラピー基地」の認定を受けている。
ちなみに、宮崎県内で同様に「森林セラピー基地」の認定を受けているのは、綾町と日之影町の計3カ所のみ。
この「森林セラピー基地」の認定を受けるには、現地のフィールドで血圧や脈拍、心拍変性などの生理的項目、ストレス度やリラックス度などの心理的項目を測定した上で効果があると認められる必要がある。
北郷町でそのフィールドに選ばれたのが、ここ猪八重渓谷という訳だ。
なので、ここを歩けば、癒やされること間違いない。
ロコモ(ロコモティブシンドローム)対策で適度な運動が奨励されている中、身も心も元気になれる猪八重渓谷は、うってつけの遊歩道なのだ。
さあ、歩きだそう!
ここが、遊歩道の入り口。この手前に第1から第3までの駐車場とトイレ、入林記帳所がある。
まずは記帳所に備え付けのノートに氏名等の必要事項を記入し、トイレを済ませておこう。
ここから3km先にあるゴール地点の「五重の滝」までの間はトイレがないからね。
ウッドチップの道
入り口からしばらくの道には、飫肥杉の間伐材で作られたウッドチップが敷き詰められている。
ふかふかの歩き心地に、杉の香りが気持ちいい。
さあ、本格的な遊歩道へ
ウッドチップが敷かれた区間はさほど長くない。しばらくすると、このような落ち葉の積もる遊歩道になる。
幅は、狭いところでは1mもないので、すれ違う時は譲り合いましょう。
トロッコ軌道の跡
以前ご紹介した加江田渓谷の遊歩道もそうだったけど、ここの遊歩道も元々は林業用の作業道だったところ。
説明板に書かれているように、緩やかなところにはトロッコの敷設され、その軌道の一部がこの看板の付近に残っている。
この近くには、水力発電用の井堰や貯水槽の跡なんかも残っている。
水辺が近い
途中、水辺に降りられる所があったので降りてみた。
ここは、加江田渓谷と比べて全体的に水辺が近い。あちこちで渓流に触れることができる。
その代わり、増水すると遊歩道が冠水する箇所もあるので、長雨の直後などはお薦めできない。
登りが始まる
入り口から1kmほどの地点から登りが始まる。ところどころきつめの登りもあるので要注意。
この日は、自転車で3時間かけて遊歩道の入り口まで行った後だったので、登りは膝に結構な負担がかかって辛かった。
入り口近くに用意されていた杖を拝借してくれば良かったかな。
おすすめフォトスポット1
登りと橋が交互に続く道を抜け、最初に出会うのがこの「流合(はきあい)の滝」
緩やかな階段状に流れ落ちる、優しい感じの滝。いい感じだよね。もういきなりフォトジェニック!。
遊歩道は滝の左側を上り、滝の上部に出ることができる。
下から見ると緩やかだけど、上から見るとそうでもない。
写真左上から支流が流れ込んできているので、ここを「流合」と呼んだのが、この滝の名前の由来らしい。
おすすめフォトスポット2
「流合の滝」からすぐのところにあるのが「岩つぼの滝」。
この日は流量が少なくて、右側だけから流下していたが、雨の後などはもっと迫力があるに違いない。
おすすめフォトスポット3
そして、遊歩道の一番奥、ゴール地点にある「五重の滝」。
名前のとおり五段階に流れ落ちる滝で、最下部は幅もあり大きいので、目に入った時はなかなか感動的。
滝の下流部は結構広くなっていて、平らな岩も多く、大勢が休憩できる。
最下段の滝のすぐ近くまで、濡れる心配をせずに近づけるので、こんな写真も簡単に撮れる。
どう?、この感じ。スマホのカメラでこれだから、一眼レフでも持って行こうものなら、シャッタースピード変えたりしつつ撮りまくること間違いなし!。
滝壺はすごそこ。誰もいなかったら、飛び込んで泳いでいたかも。
ほらほら、あなたも行きたくなるでしょ!?。
これから暑くなってくると、涼を求めて行くには超おすすめ!。この代表的な3つの滝を含め、渓谷には20数カ所の滝があるらしい。
猪八重温泉足湯
渓谷からの帰りには、是非とも「猪八重温泉足湯」にお立ち寄りを。
この足湯、無料で利用できる。
疲労回復効果があると言われるナトリウム泉に足を浸すと、歩いた疲れも癒される。
隣接する、5月3日にリニューアルオープンしたばかりの「癒やしの森・即売所」(旧・上郷即売所、毎週金・土・日10:00~16:00)では、季節の農産物や加工品を買うことができる。
蕎麦などの軽食を提供する予定もあるらしい。
ここで買ったよもぎ餅1パック300円。お腹空いてたので、3個ぺろっと食べてしまいました。美味しかった~!。
すてきな写真がたくさん撮れて、森のフィトンチッドと滝のマイナスイオンで癒やされて、さらにロコモ予防もできるという、一石三鳥の猪八重渓谷に、更に足湯とおいしい団子までついてくるといういいことづくめ!。
これはもう、行くしかないでしょ!。