東京・青山で醸造された日向夏のクラフトビールで乾杯!


日向夏ビールで乾杯

皆様、こんにちは。ビールには、喉越しよりも美味さを求める派のDiceです。
必然的に、マイクロブルワリーで醸造される特色のあるクラフトビールに惹かれてしまいます。

酒税法の改正もあってマイクロブルワリーはあちこちで見かけるようになりましたが、東京・青山に、株式会社グリップセカンドが運営するマイクロブルワリー「RACINES MICRO BREWERY(ラシーヌ マイクロ ブルワリー)」があります。

RACINES MICRO BREWRY
画像提供:株式会社グリップセカンド

同社は、東京・池袋を中心に、現在17店舗(うち物販店5店舗)を展開しているフードサービスカンパニーですが、食材の仕入れにおいて、SDGsの観点からA品以外のB品・C品と呼ばれる規格外商品を積極的に採用する「Except for A」という独自プロジェクトを展開しています。

2019年に同社スタッフが宮崎県の生産地に視察へ訪れた際、金柑や日向夏の規格外果実に出会い、行き場のないそれらの果実を何かに活用できないかと考える中で、「ビール作り」のアイディアが出たとのこと。
その後、外部のブルワリーの協力を得て共同で開発に取り組み、2021年にはブルワリーを備えたレストラン「RACINES AOYAMA」をオープン。1年後の2022年9月に「RACINES MICRO BREWERY」が本格始動しました。

目次

女性の醸造スタッフがメインで活躍するブルワリー

女性醸造スタッフ達
画像提供:株式会社グリップセカンド

「RACINES MICRO BREWERY」で働く醸造スタッフは、今のところ女性ばかり。
ブルワリー(醸造所)の立ち上げに当たり、性別に関係なく社内公募した結果集まったのが、偶然にも女性ばかりだったのがその理由とか。

その女性醸造スタッフ達がブルワリーで最初に目指したスタイルが、「セゾンスタイル」。
「セゾンスタイル」のビールは、元々ベルギー南部に起源を持つと言われており、夏の農作業の合間にのどを潤す目的で造られた、柑橘系の香りとスパイシーな香りが一体となった複雑な香りを持つ、軽快な飲み口のビールが多いのが特徴です。

以前とは違うスタイルの製法でより日向夏感を!

RACINE MICRO BREWERYの女性醸造スタッフ
画像提供:株式会社グリップセカンド

2023年までの「日向夏ビール」は、その「セゾンスタイル」で醸造されてきましたが、プロジェクト5年目を迎えた2024年の「日向夏ビール」は、あえてそのスタイルから外れ、「ヘイジーIPA」というスタイルで醸造されました。

「ヘイジーIPA」というのは、ヘイジー(Hazy)という名のごとく濁っていて、黄色やオレンジ色の見た目であることが特徴のビールです。
アメリカ北東部のニューイングランド地方で発祥したこともあって、「ニューイングランドIPA」と呼ばれることもありますが、発酵前の麦汁にホップを投入してから煮沸する通常のIPAに比べて、煮沸後に発酵がある程度進んでからホップを加えるため苦さが控えめで、華やかな香りとジューシーでフルーティーな飲み口になるので、原料となる宮崎県綾町産の日向夏との相性も良いことから、新しい製法にチャレンジしたのでした。

日向夏の皮を剥く

その上で、200リットルのタンク当たり15kgの日向夏を一つ一つ丁寧に手剥きして皮と果肉に分け、果肉は爽やかな果実味とほんのり感じられる苦味も出るよう煮沸時に入れ、皮は苦味やえぐみが出過ぎないよう煮沸終了直前に入れて香りだけしっかりと付くようにと工夫されています。

使用するホップも、ニュージーランド産で白ワイン用のブドウであるソーヴィニヨン・ブランに似た香りを持ち、柑橘やトロピカルフルーツのニュアンスも引き出す「ネルソンソーヴィンホップ」を使うことで、日向夏の味わいをより強く表現することに成功しました。

綾町の野元さんが育てた日向夏

日向夏生産者の野元夫妻

使用されている日向夏は、今回も宮崎県綾町の日向夏生産者・野元さん夫妻が育てたもの。

宮崎の燦々と輝く太陽の下で、真摯で丁寧に育てられた日向夏ですが、サイズが大きかったり小さかったり、いびつだったり、ちょっとした傷があったりして、どうしても一般流通には乗らない規格外品が出てしまうのは避けられません。
それまでは廃棄されることが多かった規格外品を積極的に仕入れることで、産地にもメリットのあるWin-Winの関係が築かれています。

野元さんの日向夏は、ビール製造以外にも系列店舗で様々に利用されているとのことですが、「RACINES MICRO BREWERY」で日向夏の皮むきをしていると、店の中に日向夏の爽やかな香りが広がり、お客様もその香りに癒やされるのだとか。

5月15日(水)から提供開始

日向夏ビール@RACINES

今回醸造された「日向夏ビール」は、タンク3本分の600リットル。
5月15日(水)からの提供開始ですが、数量が限られているので、飲めるのは下記の系列3店舗でのみで、無くなり次第終了(7月下旬予定)。
お値段は、各店舗ともRegular Size 900円(税込)、Large Size 1,200円(税込)。

実際にRACINES AOYAMAで試飲させていただいた日向夏ビールは、フレッシュな日向夏のジュースを思わせる爽やかなテイストで、軽い苦みの余韻が素晴らしいビールでした。
フレッシュな日向夏を加工してその場で飲めるビールはなかなか無いので、是非、皆さんにも飲んでいただきたい。

特にブルワリーが併設されているRACINES AOYAMAは、すぐ外に緑の多い公園が広がっているので、テイクアウトして緑を眺めながらテラス席や公園のあちこちのベンチで飲むのも最高です!

RACINES AOYAMA

RACINES AOYAMA


所在地: 東京都港区北青山3-4-3 ののあおやま 1F → マップ
電話番号:03-6384-5915
HP:https://racines-aoyama.com/
Instagram:https://www.instagram.com/racines_aoyama/ 

Atelier LaLa

Atelier LaLa

所在地: 東京都渋谷区恵比寿4-20-7 恵比寿ガーデンプレイス センタープラザ B1F → マップ
電話番号:03-6432-5375
HP:https://lala-ebisu.com/
Instagram:https://www.instagram.com/atelier_lala_ebisu/

RACINES(麻布台ヒルズ)

RACINES (麻布台ヒルズ)

所在地:港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズタワープラザ3F → マップ
電話番号:03-5544-9196
HP:https://racines-azabudai.com/
Instagram:https://www.instagram.com/racines_azabudai/

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この記事を書いた人

2014年4月からテゲツー!ライターに参加。
趣味は料理で、2016年からフードアナリスト、2018年からは冷や汁エバンジェリストとしても活動中。
2020年4月に宮崎での7年間の単身赴任生活を終え、2022年3月まで東京・新宿にある宮崎県のアンテナショップを統括した後、さいころ株式会社を設立、同社代表取締役。
テゲツー!のアドバイザーで後見人的な人で、玄人受けするその記事にはファンも多い。

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