これまで、2度ほどテゲツー!の記事にも登場していただいた、「豚足王子」こと栗山ノーサンの池田吉啓さん。
そんな豚足王子は、様々な飲食店のシェフとコラボして、豚足ほか栗山ノーサンの製品を使ったオリジナル料理を楽しむ「とんそくnight」を開催してきているらしいのです。
今回、その「とんそくnight」が、宮崎市清武町の「赤坂 一福」で開催されるというので、潜入してまいりました!
赤坂 一福
「赤坂 一福」は、東京・赤坂で1948(昭和23)年に創業、2013年9月30日まで、65年の歴史を刻んできた老舗の日本料理店でしたが、2014(平成26)年に宮崎市・清武町に移転。
赤坂時代のランチ営業で好評だった、ちゃんぽんと皿うどんをメインとしたお店として再スタートを切りました。
こちらが、「赤坂一福」店主の伊藤竜二さん。創業から数えると三代目になります。
宮崎県の豊かで安全な食材に惹かれ、何より宮崎県人の優しくおおらかな県民性が好きになったことが、移住のひとつのきっかけになったのだとか。
「とんそくnight」は、毎回、何らかのテーマを持って開催しているとのことで、今回は「豚足」ととともに「へべす」をお題の料理に伊藤さんがチャレンジしました。
渾身の前菜に店主の覚悟を見た!
まずは、前菜6種盛り。
右手前から時計回りに、枇杷寿司、きんかん蜜煮、タンドリー豚足、梅干しの唐揚げ、へべすぶりの手まり寿司、豚足の西京味噌焼き。
いきなりレベルの高い料理が出てきました。
「へべすぶりの手まり寿司」は、日向市特産の「へべす」の乾燥粉末を餌に混ぜ込んで育てた「へべすぶり」を使い、上からへべすの果汁を絞って塩をぱらりと振ってあります。
ぶりのさらりとした脂とともに寿司飯がほぐれ、へべすの爽やかな香りが鼻腔に抜けていく幸せ。
前菜で特に印象的だったのは、赤坂時代の季節限定メニューだったという「枇杷寿司」。
皮を剥いて種を抜いた枇杷に、寿司飯が射込んであります。
甘いフルーツと寿司飯の組み合わせは意外ですが、甘みと酸味が見事にバランスしていて感心しました。
この他、「梅干しの唐揚げ」は、蜂蜜漬けにした梅を揚げ、へべす砂糖をまぶして香り付け。
豚足を使った2品は、西京味噌とカレー粉という異なる香りをまとわせて、豚足に新たな地平を与えています。
「豚足」と「へべす」という課題に立ち向かう料理人・伊藤竜二の覚悟を、この8種類の前菜だけで感じることができました。
「トマトの女王様」ミニバージョン feat.とんそく
続いては、二代目が考案し、赤坂時代の看板料理の一つだった「トマトの女王様」のミニトマトバージョン。
湯むきしたトマトを秘伝の出汁と白ワインで炊きあげ、冷たく冷やした料理で、今回はそこに豚足も加えてあります。
鰹節と昆布といりこを使った甘く上品な出汁に、少し加えられたへべすの酸味と香り。
これは、中玉の味の濃いトマトで食べてみたい。
豚足、豚足、豚足!
3品目は、「豚足の唐揚げ」。
ねっとりとした食感の唐揚げに、へべす果汁がかかっていて、さっぱりと。
4品目は、「酢もつ炒め」。
もやしと酢もつを炒めて、粗挽きの黒胡椒を多めに振って、ピリッと仕上げてあります。
簡単にできるヘルシー料理で、家でも作りたい。
5品目は、「豚足の南蛮漬」。
唐揚げにした豚足を、スライスした新玉ねぎとパプリカ、わかめとともに甘酢に漬けてあります。
これもさっぱりとしていて、新玉ねぎの甘さとシャッキリとした食感と豚足のもっちり感が噛む喜びを引き出してくれます。
6品目、「豚足の豚キムチ風」。
豚足をいったん揚げて、もやしとキャベツとともにキムチ炒めに。
揚げることによって香ばしさが加わり、豚キムチとはひと味違った美味さがあります。
7品目、「豚足の麻婆豆腐」。
細かく刻んだ豚足を挽肉代わりに使った麻婆豆腐は、自家製のラー油で仕上げられ、ピリ辛の極旨!
もっと辛さが欲しい人は、お好みでラー油を足せのもOK。
これに白いご飯あったら、何杯でも行けそう。
土鍋の中には龍が!
そうこうしているうちに、8品目で大きな土鍋が出てきました。
蓋を開けたら、豚足王子が自らキッチンばさみを振るって取り分け。
土鍋の中で蒸し焼きにされていたのは、「ドラゴンハラミ」でした。
牛のドラゴンカルビに対抗して、豚はドラゴンハラミ。
甘辛に味付けされたハラミは、添えられたパプリカの赤とスナップエンドウの緑も美しい。
そして9品目は、「酸辣湯」。
「赤坂 一福」の秘伝の出汁に、へべすで酸味を加え、自家製ラー油で辛味(辣)を加えています。
本来、刺激的な味のスープですが、出汁もへべすの酸味も優しくて、しみじみとした美味さ。
辛味が足りない場合は、ラー油を足して、辣を加えると、これまた美味い!
この自家製ラー油、1瓶680円で販売もしています。
以上全9品、伊藤竜二さんと豚足王子・池田吉啓さんがコラボした渾身の料理、堪能させていただきました。
しかし、「とんそくnight」はこれだけでは終わらない。
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