港町油津には、何故か縁の深いDiceです。
5月13日(土)と14日(日)の2日間、油津の堀川運河のほとりにある「堀川夢ひろば」で、第2回油津キャナルマルシェが開催されるというので、朝から日南線に乗って出かけてきました。
3年前には「海幸山幸マルシェ」としてゴールデンウィーク中に開かれていたこのマルシェ、昨年から「油津堀川まつり」と統合されて、今回が2回目となります。
堀川運河と言えば「チョロ船」
堀川運河と言えば、何と言っても「チョロ船」でしょう。
「チョロ船」は、昭和の中頃まで沿岸漁業で使われていた小型の木造帆船で、最盛期には50隻ほどがマグロやカジキ、シイラなどを追って早朝から出漁し、獲物を載せて堀川運河に帰ってきていたと言います。
FRP船が主流になるにつれて木造船は廃れ、現役で漁を行う「チョロ船」は無くなってしまいましたが、有志の手によって4隻が復元され、こうしてイベントなどで体験試乗が行われています。
今回の第2回油津キャナルマルシェでも、たくさんの老若男女が無料の体験試乗を楽しんでいましたが、残念ながら13日(土)限り。
次はまた、別のイベントで。
日南学園高校の生徒達がマルシェを盛り上げる
数ある出店ブースの中で、一番目立っていたのが、日南学園高校の生徒さん達が参加するブースでした。
こちらは、調理科の生徒達が限定200食のオリジナルカレーを販売するブース。
調理科の生徒達が、地元の食材を使って作った山菜カレー。
1杯500円でチケットを買って、調理してくれた生徒さんから受け取ります。
赤と緑のピーマン、レモンピールなどでカラフルに彩られたカレーは、意外とスパイシー。
筍を始めとする山菜のシャキシャキとした食感が面白く、なかなか美味しくいただきました。
しかし、調理科の皆さんの出店は、これまた13日(土)限り。
いろいろ事情はあるのでしょうが、2日に渡るイベントで、初日だけしか楽しめないというのはちょっと残念な感じがしました。
それはさておき、調理科だけではなく、看護科の生徒の皆さんも頑張っていました。
「癒やしの空間」として、無料で血圧測定やハンドマッサージなどを行っていました。
私もマッサージ誘われたのですが、取材時間がタイトだったので、残念ながら受けられませんでした(T-T)。
イチゴ100%の冷たいデザート
スパイシーなカレーを食べたので、ちょっと甘い物でも食べたいなと思ってぶらぶらしていたら、北郷町の「南いちご農園」のブースを発見。
美味しそうなジャムやコンポートが並んでいますが、その隣には…
「いちごまるごとけずり」のキッチンカーが駐まっていました。
「南いちご農園」のイチゴを凍らせたものを、薄く削って、かき氷みたいにして出しています。
1杯に、20個ほどのイチゴが使われていて、お値段500円。
甘酸っぱいイチゴと少量の練乳が口の中で溶けながら混ざり合い、さっぱりと喉の奥に消えて行きます。
この季節ならではの、なんとも贅沢なかき氷ですね。
日南レモンを使ったビール
「いちごまるごとけずり」を食べ終わって、再び会場をぶらぶらしていて、次に目に留まったのが、(株)日高屋が手がける「LEMON BAR」。
日南産のマイヤーレモンを使ったレモンビールやレモネード、レモンソーダなどのドリンクを提供しています。
当然、いただくのは「レモンビール」500円。
昼間から遠慮無くアルコール飲めるのは、日南線を使って行ったから。車で行くとこういう訳にはいきません。
乗って残そう日南線!!
「レモンビール」の方は、爽やかなレモンの香りと酸味に甘みが加わり、かなり美味しいフレイバービールでした。
スパイス専門店の「にんにく醤油の素」
ひととおりお腹も落ち着いたので、更に会場内探訪を続けていたら、2016年2月に飫肥にオープンした「スパイスカフェヒトツブ」のブースを発見しました。
今回の売りは、にんにくスライスや唐辛子などのスパイスを瓶に詰めた「にんにく醤油の素」650円。
「お好みの醤油を注いで置いておくと、簡単ににんにく醤油ができあがり、そのまま卓上で使えます。
日南の甘い醤油との相性もいいですよ。」
と語るのは、お茶目な小玉幸太郎さん。
この「にんにく醤油の素」、他のイベントでも人気だったそうで、今回イチオシの商品とのことでした。
おなじみ原木椎茸の「茸蔵」
続いてぶらぶらしていたら、日南市で行われるイベントには欠かせない、「原木しいたけ茸蔵」のブースの奥から、見慣れたすっかりお馴染みになった顔がにこやかにこちらを見ているではありませんか。
明るいキャラクターの黒木慎吾さん一家が育てる原木椎茸は、その香りや味が高く評価されて、宮崎市内のあのうどん店やこのうどん店でも使われています。
慎吾さんの右隣に見える「原木椎茸のピクルス」も、ファンの多い逸品です。
あのチョウザメがジャーキーに!
昨年の伊勢志摩サミットや日露首脳会合でも使用され、海外への輸出も始まった宮崎県産のキャビア。
そのキャビアを産み出すチョウザメは、ここ日南市にも主要な養殖場があり、そのひとつが、日南チョウザメ養殖業株式会社(濱中章輔社長)です。
日南チョウザメ養殖業株式会社は、チョウザメの魚肉を使った商品開発にも積極的に取り組んでおり、これまでチョウザメのフライや魚うどんなどをイベントでも提供してこられています。
今回のマルシェで魚肉や軟骨のフライとともにメインに販売されていたのが、この「CAVIAR FISH JERKY」500円。
パッケージもなかなか可愛いですが、中身の方も、しっかりとした歯応えと旨味があって、ビールのつまみにも良さそうでした。
ステージイベントも
会場の一角に作られたステージでは、様々なイベントが行われていましたが、メインはボサノバやジャズを中心とした演奏を披露していたTRINITYの3人。
14日(日)は、宮崎を拠点に活動する男性4人のアカペラグループ、パステルクロックのステージや地元中学校の吹奏楽部の演奏などが予定されています。
堀川の歴史と文化を学ぶ
マルシェ会場の一角には、県の油津港湾事務所が中心となった「塗り絵と楽しむ堀川の歴史と文化」というブースもあって、子ども向けの塗り絵やクイズとともに、堀川や油津港の歴史を語る写真なども展示されていました。
展示された写真の中には、大量のマグロの水揚げで賑わう港の様子や、弁甲材を流す堀川の様子など、40~50年前の油津を知る私にとっても懐かしいものもあって、しばし見入ってしまいました。
そして、最大のお宝を発見!!
そして今回、最大の収穫があったのが、地元油津の焼酎蔵「京屋酒造有限会社」のブース。
営業担当の仁木健視さんが、にこやかに迎えてくれました。
仁木さんに真っ先に薦めていただいたのは、「GREENTEA & JASMINE SHOCHU」1,000円。
麦焼酎をベースに、緑茶とジャスミンを使ったリキュールで、アルコール度数は8%。
口に含むと、ジャスミンティーの香りが鼻腔に抜け、スムースに喉を滑り降りて行きます。
これからの季節、良く冷やしてクラッシュアイスに注いで飲んだりすると最高ですね。
ゼリーで固めて、大人のデザートにしても良さそうだなと思いました。
このリキュール、台湾・香港向けに輸出されている製品で、国内では未発売で、今回のマルシェで初登場。今のところ他で販売の予定はないというレアものです。
続いては、「十和音(トワネ) J-Chord 602」1,550円。
農薬を使わず自社農場で栽培されたムラサキマサリと、同じく農薬不使用で自社農場で栽培された合鴨米を使った米麹で醸された芋焼酎の38度の原酒です。
これも試飲させていただきましたが、甘みのあるきれいな味で、キンキンに冷やしてストレートで飲みたくなりました。
常温の水を少し加えると、もっと香りが広がって楽しめるかもしれません。
この製品、今のところ未発売で、今回のマルシェでしか購入できません。
375mlのクリアボトルで、仕様としてはアメリカ市場を意識して造られた商品のようです。
続いて、カーフェリーの「サンフラワー」を模したボトルに入った25度の麦焼酎、1,500円。
仁木さんが、
「いつ瓶詰めされたものかわからないけど、20年は経っているのではないでしょうか。」
と言う、超レアもの。
蔵にも2本しか残っていないという珍品を、マルシェ価格でたったの1,500円で販売という太っ腹ぶり。
2本のうち1本は、私が会場にいる2時間の間に売れてしまったので、2日目(14日)まで残っているかどうか。
そして、2000年に宮崎でG8サミット外相会合が開かれた際に瓶詰めされたという「そば焼酎 泰平踊」450円。
300mlのミニボトルで、中身は蕎麦と麦、米麹で醸された25度のそば焼酎ですが、瓶の中で17年も眠っていた珍品で、試飲したところかなりまろやかで、絹のように滑らかに喉を降りて行きました。
こうした珍品に出会えるので、マルシェ通いは辞められません。
14日もあるかどうかわかりませんが、売り切れ必至なので、早めに行かれることをお薦めします。
他にも、たくさんのブースがあったのですが、とても全ては紹介しきれません。
興味がある方は、実際にご自分の目で確かめてみてください!