素材も料理もンダモシタ~ン!-小林農家のごちそうバル


パイオニアの育てるみやざき地頭鶏の衝撃!

前菜・地頭鶏

「3種前菜」の3つ目は、「紫白菜と鬼目さんの地頭鶏」
普段は、炭火焼きで食べることの多い「みやざき地頭鶏」ですが、今回はメダイヨンに成形されて、甘みのある生の紫白菜とともに供されました。
この地頭鶏の臭みの無い旨味の深さに、参加者の皆さんも驚きの声を上げていました。

鬼目祥次さん

カリスマ養鶏農家の鬼目祥次さん。本業はブロイラーで飼育羽数50万羽は県内1位なのだとか。
「みやざき地頭鶏」生産では、試験場での品種開発段階から民営化に尽力したパイオニア的存在で、地鶏本来の味を大切に、じっくりと時間をかけ、“生き物”としての本来の育て方にもこだわっていらっしゃいます。
「鶏臭さを抜くために、餌から動物性のタンパク質を抜き、破砕米や自家製のケールを加えている。」
とおっしゃるなど、並々ならぬこだわりを持って育てられているからこそ、この味なのですね。

 

達人達の作る野菜が驚きを生み出す

里芋のテリーヌ

前菜に続き供された二品目、「里芋のテリーヌ  橋満さんの酢ゴボウと卵のソースで」
テリーヌに仕立てられたねっとりとした里芋の上には、里芋の皮の素揚げ。
それよりも驚かされたのが、この卵のソース。ソースに混ぜられたゴボウの食感が面白く、酢ゴボウにこんな使い方があるのかと感心させられました。

焼き冬野菜

三品目は、「梶並さんの焼き冬野菜とその野菜のクーリ」
使われている野菜は、縮み小松菜、黒大根、カブ、3種のニンジン、ナスタチウム、ねぎなど。
「クーリ」とは、ピュレした野菜で作られたソースのこと。
焼くことによって、うまく野菜の甘みが引き出されていました。特に、カブの瑞々しさ、ニンジンの甘さが印象的。

梶並達明さん

その野菜を育てているのが、生駒高原農園代表の梶並達明さん。
某大手パンメーカーを脱サラし、奥さんの地元である小林市に移住。生駒高原でユニークで珍しい多品種の野菜を栽培。
癌を克服し、農薬や化学肥料を使わず、明日の自分のために、美味しさと健康になるこだわりの野菜を生産されています。
年間を通して約50種類の野菜を栽培しており、さつまいもだけでも8~9種類、大根もいろいろありますとのこと。
県内外の多数のシェフからも評価が高いとのことですが、珍しい野菜も多いので、ご本人は「シェフ泣かせの野菜だよ。」とおっしゃってました。

懸命なシェフ陣

この日は、カウンターから奥の部屋まで満席だったので、ラディッシュ・セブンのシェフ陣もフル回転。きびきびと、そして生き生きと。

黒豚と冬野菜のポテ

四品目、「黒仁田さんの黒豚とホリケン冬多彩のポテ」
この日は会場にお見えになれなかった「ピッグハウス黒豚家」代表の黒仁田博子さんが育てた黒豚と、ホリケンファームの堀さんが育てたサトイモ、ニンジン、ダイコン、ゴボウといった根菜類を使った煮込み料理。

箸で切れるほどに柔らかく煮込まれた黒豚の脂の甘みと、その出汁を吸った根菜類の滋味。優しい味わいながら、インパクトのある一皿。

堀研二郎さん

ホリケンファーム代表の堀研二郎さん。
東京農大卒業後、故郷の小林にUターン。自ら腐葉土を作り、発酵させた堆肥を混ぜ、土作りにとても力を注いでいるとのこと。
「1年367日、野菜のことを考えている。」と言うほどののめり込みようで、年間60種類くらいの野菜を、少量多品種栽培されています。
農薬や化学肥料を使わず、美味しい野菜と環境に負荷をかけない農業に取り組んでおり、
「小林に戻ってきて、故郷の星、川、山に感動し、それを次の世代に引き継いで行きたい。」
とおっしゃっていました。

セーグル ブレ

その堀さんが育てた小麦でブーランジェ・パティシエの佐藤彰洋さんが焼いたセーグル・ブレ。

小麦の粒が見える

二つに割ると、小麦の粒が見えます。
これがセーグル(ライ麦)なのかは確認できませんでしたが、小麦の香る、甘みの奥にかすかな酸味も感じる美味しいブレでした。

 
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この記事を書いた人

2014年4月からテゲツー!ライターに参加。
趣味は料理で、2016年からフードアナリスト、2018年からは冷や汁エバンジェリストとしても活動中。
2020年4月に宮崎での7年間の単身赴任生活を終え、2022年3月まで東京・新宿にある宮崎県のアンテナショップを統括した後、さいころ株式会社を設立、同社代表取締役。
テゲツー!のアドバイザーで後見人的な人で、玄人受けするその記事にはファンも多い。

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