蓋物
蓋物は、「へべす鰤の照り焼きと風呂吹き大根」。
照り焼きにしたへべすブリの身と、へべすブリの骨から取った出汁で炊いた大根が合わせてあります。
照り焼きはもちろんですが、へべすブリの旨味をたっぷりと吸った大根がしみじみと美味しいです。
へべすブリの生産者、堀田洋さん。
「普通のブリの養殖で、相場に左右されるのは産業としてどうなのかというジレンマがありました。
へべすブリを手がけるにあたって、(生産した魚が)どこで消費されているかもわからない中、自分で売りたいと思ってもがき続けてきました。
へべすは県北の特産品であり、JA日向や日向市の支援を受けながら試行錯誤を重ね、どうやっても少子高齢化の問題と向き合っていかなければならないので、地域を守るという思いでここまでやってきました。
それまで営業もしたことがなかったのですが、皆さんに支えてもらいながらやってきました。
お陰様で認知度は上がってきましたが、生産体制についてはまだ課題もあるので、これからも試行錯誤しながらやっていきたいと思います。」
揚物
揚物は、「尼子の唐揚げきんぴら風、チョウザメのカダイフ包み」。
踊り串をした尼子を油で揚げ、揚げたてを割り醤油にからめてあります。
カダイフで包まれて揚げられたチョウザメは、チョウザメパウダーと塩を合わせたものでいただきます。
そして最後に登場したのは、三股町にある「しゃくなげの森」でヤマメの養殖を手がけられている池辺美紀さん。三股町の町会議員も務めておられます。
「製薬会社のプロパーだった父が、脱サラして昭和47年からヤマメの養殖を始めました。
最初は大変でしたが、ヤマメの生育不良にビタミンCが不足していることをつきとめ、昭和52年に県の水産賞を受賞し、昭和53年の宮崎国体の際には天皇献上品に選ばれました。
九州で養殖されているヤマメは、うちから稚魚を提供しているものが多く、受精卵は北海道まで全国に行っています。九州中のヤマメの生産元になっていると言っても良いでしょう。
ヤマメの卵を大きくする技術、餌や選別の技術などを磨いてきて、徹底的に大きく育てるようにしています。『幻の尺ヤマメ』として出荷しているものは、1kg以上のサイズになります。
10年くらい前に『黄金いくら』を出しました。サケの卵の2倍強の価格がするので、最初はなかなか売れませんでしたが、商工会から全国展開支援事業の支援を受けて頑張った結果、フレンチの一流シェフと出会って使ってもらったのがきっかけで広まってきました。
『満天☆青空レストラン』(日本テレビ)のおせちなどにも使われています。
最近では、ヤマメを海水馴致させて大きくするサクラマスの生産に、宮崎大学の内田先生と一緒に取り組んでいます。」
その池辺さん、幻の尺ヤマメの安定生産を図るため、クラウドファンディングにも挑戦中です。
支援のお返しに、貴重な黄金イクラやヤマメの加工品もありますので、こちらの支援もよろしく。
“1kg超! 47年の技術で「幻の尺ヤマメ」の安定生産に挑戦します(FAAVO)”
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