海から渓谷へ!宮崎の贅沢を五感で味わう片道7.5kmのeサイクルツアー

集合写真

こんにちは!宮崎を愛してやまないライター、日向夏子です。

宮崎といえば青い海。でも実は、そのすぐ先には田園が広がり、深い森があり、神秘的な渓谷まであることをご存じでしょうか?
海から渓谷まで直線距離でたった7.5km、一本の川を遡るだけで、宮崎の豊かな自然や暮らしを丸ごと味わえる、新しい旅がこの夏始まりました。その名も、「流域旅(りゅういきたび) ワンダーフィールド宮崎」

その第一弾となるガイドツアーは、潮風を感じながら海沿いを走り、鳥の声を聞き、森で深呼吸。
景色を見るだけではなく、風や香り、音まで楽しむ、五感で味わう、そんなeサイクル(電動アシスト自転車)の旅です。

今回、ツアー初日に体験してきましたので、宮崎の”いいところ”が一本の川でつながる、とっておきの一日をご紹介します。

目次

川が教えてくれる、自然のつながり「流域旅」

「株式会社 東京裏山ワンダーランド」 ジンケンさん
ツアー初日のガイドを務めた「株式会社 東京裏山ワンダーランド」 ジンケンさん

あまり聞き慣れない「流域」という言葉。
これは、ひとつの川が山に降った雨を集め、森を抜け、里の田園を潤し、やがて海へと注ぎ込むまでの「水のつながり」を指しています。
山の暮らしも、里の暮らしも、海の暮らしも、すべては一本の川で結ばれているのですね。

宮崎市の南部、県総合運動公園の南で日向灘に注ぐ加江田川の流域には、標高509mの双石山(ぼろいしやま)の周辺に広がる豊かな照葉樹の森、「加江田ブルー」と称される透き通った清流、そして青島の美しいビーチまで、多様な景色が奇跡的なほどコンパクトに収まっています。

「宮」の字の絵地図

ツアーのコンセプトを表す絵地図には、宮崎の「宮」の字をモチーフにした美しいアートが描かれていました。
このツアーの設計やガイド育成を手掛ける「株式会社 東京裏山ワンダーランド」のジンケンさんたちが、世界的に活躍するデザイナーさん・イラストレーターさんの協力を得て、地域の皆さんと一緒に作り上げた特別なビジュアルです。よく見ると、文字の輪郭の中に海や山、渓谷、そして人々の楽しそうな営みが細やかに表現されています。

ヘルメットと折りたたみ椅子、マット

ヘルメットをしっかりと着用し、折りたたみ式のチェアとコンパクトなマットを自転車に積み込んだら、いよいよ冒険に出かける子どものような気持ちで、旅のスタートです!

今回の相棒!頼もしすぎる「eサイクル」

今回使用のeサイクル

普段あまり自転車に乗り慣れていない大人にとって、長距離のサイクリングは少し身構えてしまうかもしれません。しかし、今回相棒となる電動アシスト自転車「ミヤトヨeサイクル」のペダルをひと踏みした瞬間、そんな不安は一気に吹き飛びます。

この自転車は宮崎トヨタ自動車が運営しているシェアリングサービスで、スマートフォンひとつで簡単にレンタルできる優れものです(ツアー中は参加費内で利用できます)。

ハンドル部のスイッチ

左ハンドルにあるボタンでアシストの強さを切り替え、右ハンドルでギアを調整するのですが、坂道に差し掛かっても、後ろから誰かに優しくグッと押されているかのようにスイスイと加速してくれます。

ペダルを踏むのが楽しい

今の電動自転車の進化に驚いているうちに、ペダルを踏み込むこと自体が純粋に楽しくてたまらなくなってきます。

波音、潮風、ローカル列車-スタートからごほうび景色の連続!

青島アクティビティセンターを出発


青島アクティビティセンターを出発すると、広大な太平洋の気配が、優しく五感を包み込むように満ちてきます。

海沿いの道を進む

ザザーッと響くダイナミックな波の音、鼻をくすぐる少し塩っぽくて温かい潮風が心地よく頬をなでていきます。
そのまま自転車を走らせて、海と川と空がひとつに溶け合う「トロピカルブリッジ」へ。

トロピカルブリッジの上

橋の上はすうっと心が晴れ渡るような最高の開放感に包まれています。あまりの気持ちよさに、みんなで自転車を止めて記念写真をパシャリ!

加江田川河口

ブリッジから見渡せるこの豊かな砂州は、これから私たちが目指す山や渓谷が長年かけて水の力で削り出され、川の流れによってここまで運ばれて堆積したものなのだそう。

これから「ビーチのふるさと」へと向かうんだというロマンが胸に満ちてきます。

運動公園の中の道を進む

県立総合運動公園の中の道を進み、県木フェニックスの木が美しく並ぶ南国らしい景色を望みながら、さらにペダルを漕いで地元のカフェへ。

JR日南線の黄色い車両

ウッドデッキで心地よくひと休みしていると、運良く踏切の「カンカンカン」という警報機が鳴り響きました。
目の前の緑の鉄橋をトコトコと可愛らしく渡っていったのは、JR日南線の一両編成の黄色い列車。

スマホでスナップショット

どこか懐かしく、胸がじんわりと温かくなるような、宮崎ならではのやさしい時間がゆっくりと流れていました。

踏切を渡れば別世界!緑の海が広がる田園地帯へ

踏切を渡る

線路を渡った瞬間、それまでの景色が劇的に変化します。

田んぼの中の道を行く

目の前に現れたのは、視界のすべてを埋め尽くす正蓮寺(しょうれんじ)平野の田んぼです。
さっきまでの青い海から一転、今度はまぶしいほどの緑のじゅうたんが広がっていました。
サラサラと風に揺れる稲穂の音、鳥やカエルたちの楽しそうな歌声、 そして鼻を抜ける青々とした草と土の匂い。

坂道も楽々

電動アシストの力強いサポートのおかげで、ゆるやかな坂道も涼しい顔でクリアできます。
風を切って全力で走るその爽快感に、なんだか小学生の頃の夏休みにタイムスリップしたような、無邪気なワクワク感が心の奥から湧き上がってきます。

水切り

道中、加江田川の河原におりて、水切り大会スタート!
童心に戻って、思いっきりリフレッシュ。

川のせせらぎがBGM。贅沢すぎる「青空チェアリングランチ」

SANTORAで流域旅弁を購入

渓谷へと向かう道のりでは、嬉しい寄り道も。
地元のおいしいお店に立ち寄ります。
ランチは、宮崎市木花にあるおにぎり屋さん「SANTORA(サントラ)」さんの「流域旅弁」をゲット。

country Cakeでお手製スーツをゲット

続いて加江田渓谷入り口にある「country cake(カントリーケーキ)」さんでは、お手製スイーツをゲット。

川の中で休憩


いよいよ加江田渓谷の入り口に到着したら、お待ちかねのランチタイムです。
ここで大活躍するのが、出発時に自転車に積み込んだ折りたたみチェア。川床に近い特等席を見つけてイスを広げ、どっしりと腰を下ろします。

足を川にひたすと気持ちよい

ただそれだけのことなのに、まわりの景色すべてが自分だけの贅沢なプライベート空間に早変わりしました。
耳を澄ませば、サラサラと響く川のせせらぎと、時折遠くで響く鳥のさえずり。木漏れ日を抜けてくる風が、疲れた身体に心地よく触れていきます。
澄み切った川にそっと足をひたす。ひんやり心地よく、火照った体を冷やしてくれる

流域旅弁

「SANTORA」さんの「流域旅弁当」を、大自然という最高のレストランの中でパクリとひと口食べると、お米の甘みが引き立ち、体に優しくしみ渡っていく美味しさでした。

ひんやり冷気に包まれて。「加江田ブルー」の神秘に息をのむ

トレイルウォーキング

午後は自転車を一度置いて、双石山の照葉樹の森へとウォーキングに出かけます。
森の入り口へ一歩足を踏み入れた瞬間、明らかに空気が変わったことを肌で感じます。
街中の暑さや喧騒を忘れさせるような、ひんやりとした天然の冷気。深く息を吸い込むと、湿った苔や木々のみずみずしく濃厚な香りが胸いっぱいに満たされ、頭の芯まですーっと軽くなっていきます。

加江田ブルーの渓谷

そして木々の隙間からついに姿を現したのが、待ちに待った「加江田ブルー」の清流です。それは完全に透明でありながら、どこか乳白色が混ざったような、吸い込まれそうなほど優しい不思議な青色をしていました。

自然が語りかけてくるような造形美に圧倒され、時間を忘れてただただ見入ってしまいます。

歩道横の草花

実はこの双石山や加江田渓谷の自然林は、山全体が国の天然記念物に指定されている特別な場所。

双石山の植物・きのこ
画像提供:吉田賢一郎さん

道中には豊かな植物が自生していて、タイミングによっては星型の紫色の花「イワタバコ」や、梅のような白い花「バイカアマチャ」などに出会えることも。

道中で出会った花

まるで子どもの頃の宝探しのような偶然の出会いに胸が弾みます。

化石発見!

岩をよく見ると、化石があることも!植物だけでなく、岩も楽しめるんです。

※美しい自然を未来へ守るため、双石山・加江田渓谷一帯での植物の採集は一切禁止されています。
 また、天然記念物の生き物たちはそっと静かに見守るのがルール。
 思わぬ盗掘などをさけるためにも、珍しい植物などを見つけても、SNSへの投稿などは控え、自分だけの秘密の思い出として大切に目に焼き付けてくださいね!

天然の大岩が特等席-森のプライベートカフェ開店!

苔むした岩

散策のハイライトは、渓谷の奥にひっそりと佇む、知る人ぞ知る大岩スポット。

ベルベットのようにふかふかした苔の岩に腰掛けると、目の前には遮るもののない清流が広がります。
ここでガイドさんが淹れてくれたのは、一杯の温かいハーブティー。
country cakeさんの焼き菓子をサクッと一口かじり、温かいハーブティーを静かにすすります。

河畔のカフェ

冷たい川の音に包まれながら温かいハーブティーを味わっていると、日々の忙しさで固くなっていた心と体が、ふわぁっとのびやかになっていくのが分かりました。

流域旅のお土産は「村の駅まるちゃん」で

加江田渓谷手ぬぐい

旅の締めくくり、帰り道にふらりと立ち寄りたいのが加江田渓谷入り口にある「村の駅まるちゃん」。
加江田渓谷の思い出をそのまま形にしたような、オリジナルのTシャツや手ぬぐい、可愛いステッカーなどがずらりと並んでいます。

グッズの数々

「どれを連れて帰ろう?」とお宝探しのように手に取りながら、楽しかった一日の余韻にじんわりと浸る時間です。

お気に入りのアイテムを見るたびに、いつでもあの心地よい風や緑の匂いが心に蘇る、そんなとっておきのお土産に出会えますよ。

店主まるちゃんの笑顔

店主のまるちゃんの笑顔に会えるのも、加江田渓谷の魅力。

ただいま、五感が喜ぶ宮崎の旅

木花神社

名残惜しい渓谷を後にして、帰り道は神話の女神を祀る高台の「木花(きばな)神社」へ。

そこから見下ろすのは、さっきまで自分たちが駆け抜けてきた平野と、その先に広がる海。山から海へとつながる水の旅を、自分の身体でそっくり追体験したんだという想いが、じんわりと胸に広がります。

最後は、夕暮れの心地よい風を感じながら青島の海沿いへ。
朝出発した場所へ無事に「ただいま!」と戻って、大満足のゴールです。

片道たった7.5kmという短い距離の中に、潮風の匂い、鳥やカエルの歌声、清流の冷たさ、地元の美味しい恵み、そして息をのむような美しいブルーがすべて詰まっていました。
車で通り過ぎる観光とは違い、五感をフルに使ってその土地の息吹とダイレクトにつながる「流域旅」は、がんばる大人を優しくほどいてくれる最高のデトックスです。

ツアーは、チェアリングランチや大岩でのひとときまで贅沢に味わい尽くす「一日満喫ツアー」と、見どころをギュッと凝縮して気軽にリフレッシュできる「半日ショートツアー」の二つから選べます。

ツアーガイドのお二人

この土地の風や匂いを知る地元ガイドさんが、優しくナビゲートしてくれる
最近ちょっとお疲れ気味のあなた。次の休日は、眠っていた五感を心地よく解放し、あの頃の童心に戻れる流域旅へ出かけてみませんか?

詳細やご予約は、こちらの特設ページからご確認いただけます。
https://www.miyazaki-city.tourism.or.jp/course/ryuikitabi

日向夏子寄稿者:日向夏子
宮崎愛が強すぎて、東京からUターンしたアラフォー女。現在は二児の母として宮崎子育てライフを満喫中。宮崎の「おいしい」「たのしい」「かわいい」魅力をてげ発信してっちゃわ!

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この記事を書いた人

県内各地に散らばる寄稿者用の統一アカウントです。
宮崎県内の地元の人だからこそ知っているおすすめの「グルメ」「観光」情報を軸に、地域の安全安心につながる情報の提供にも取り組んでいきます。

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