このところニシタチご無沙汰が続いているDiceです。
3年前に宮崎駅前商店街「あみ~ろーど」に誕生した、原始焼とおでんとおばんざいの店「まんぺい」。
美味しい料理とスタッフの明るい接遇ですぐに人気店となり、コロナで苦戦した時期もありましたが、連日賑わいを見せています。
その「まんぺい」が、ニシタチに2号店を出したというので、宮崎に出張したついでに取材に行ってきました。
場所はニシタチの一角、中央通りから西銀座通りに抜ける恵比寿横町通り。以前、「味処わきた」という居酒屋があった場所になります。
店名は「あっちまんぺい」。
この雲に乗った「ま」の字の赤く光る看板が目印。
カウンター12席にテーブル8席
扉を開けて中に入ると、中央の厨房スペースを取り囲むようにコの字型のカウンターが設置され、そこに椅子が12脚。
更に左奥に4人掛けのテーブルが2つ置かれ、席数は全部で20あります。
カウンターの煮込鍋と蒸籠
この店を特徴付けるのが、カウンターの両方の角に設置された煮込み用鍋と蒸籠。
向かって左側の角には、牛すじ煮込みの大きな鉄鍋。
これ見たら、絶対に牛すじ煮込み食べたくなるはず。
向かって右の角には大きな蒸籠(せいろ)が設置され、オーダーに応じて一人用サイズの蒸籠に盛られた素材が蒸されていきます。
料理はせいろ蒸しと炒めものがメイン
カウンターの一角に陣取って、まずはメニューを拝見。
フードメニューは、「せいろ蒸し」を筆頭に、炒め物や揚げ物など中華寄りのメニューがメインで構成されていますが、がっつり中華という訳でもなさそうです。
ドリンクメニューは、ビール、ハイボール、酎ハイ、焼酎、紹興酒、日本酒、ソフトドリンクと一通り揃っています。
お茶割りのメニューが6種類もあるのがユニークな点でしょうか。
黒烏龍茶割りとか、料理に合いそうですね。
ワインも泡、白、赤とあって、ラインナップは厨房上の黒板に書かれています。
ボトルでもグラスでも行けるようですので、詳しくはスタッフにお尋ねください。
店を率いる江戸っ子店長
この店を取り仕切るのは、「まんぺい」で働いていた江戸っ子店長 糸川千裕(ちひろ)さん。
東京都墨田区錦糸町の出身で、「まんぺい」店主の後藤研介さんとは東京時代の同僚。2019年の夏に宮崎に移住して来られました。
後藤さんとも相談の上、新店舗の準備を進め、11月19日にめでたくこの店をオープンさせました。
「まんぺい」とは、系列店として仕入れなども共同で行うことになっており、それ故に店名も「あっちまんぺい」となったそうです。
接客は元気で明るく、しかし締めるべきところは締めて、人を育てることに長けていると定評のある千裕さん。
まだオープン1ヶ月ながら、スタッフの皆さん、それぞれにしっかりと自分の役割を果たしていらっしゃいました。
そんな千裕さんがプロデュースする料理の一端を見ていくことにしましょう。
まずはお通しから
着座すると、まずは「お通し」が出てきます。
頼んでなくても出てくる「お通し」は、居酒屋におけるテーブルチャージみたいなもので、本格的な料理が出てくるまでの繋ぎですから、これをいただきながら飲み物で喉を潤して期待を高めていきます。
ちなみにこの日の「お通し」は、一合枡に盛られたハガツオの刺身でした。
ハガツオは鮮度が落ちるのが早いので、どこででも食べられる魚ではないのですが、適度に脂が乗って上品な美味しさがあります。
鮮魚のクオリティで店や料理人の良し悪しがある程度わかるので、名刺代わりの一品という感じでしょうか。
生の魚が苦手という方は、予約の際や入店時にその旨伝えておくと、別の物を出していただけるので安心です。
冷菜3種盛り
さっと出てくるおつまみとして重宝されるのが「今日の冷菜3種盛り」。
日によって組み合わせが変わっていきますが、この日は、コンビーフポテサラ(写真左)、搾菜(ザーサイ、写真左)、白子ぽん酢(写真奥)の3品でした。
どれも美味しいのですが、特に胡麻の香りが効いた搾菜(ザーサイ)が、味の塩梅も良くて印象的でした。
これだけでビール飲めるし、白いご飯に載せて食べたい。
牛すじ塩煮込み
そして、大鍋で煮込まれていた「牛すじ塩煮込み」。
牛すじとこんにゃくだけですが、シンプルな塩味なので素材の持ち味がよく出ていて、しみじみと美味いと思わせる一品。
卓上に用意されているタスマニアマスタードや黒七味をかけて味変させるのもまた面白いです。
季節の野菜と豚バラのせいろ蒸し
そして、大きな蒸籠で蒸し上げられた「季節の野菜と豚バラのせいろ蒸し」。
野菜は、サツマイモ、カボチャ、ミニトマト、ブロッコリー、小松菜、しめじ、キャベツでした。
それぞれの野菜の色が引き立って見た目も美しいですが、蒸し野菜はビタミンB群やビタミンCなど水溶性ビタミンが逃げ出さないので、栄養が効果的に摂取できる利点もありますから、頼んでおきたい一品です。
塩、ぽん酢、バーニャかウダソースの3種が入った小皿が付いてくるので、お好みで味を変えながらお頼みください。
本気のしゅうまい
もう一品、蒸籠からの登場は、「本気のしゅうまい」。
できたては熱々なので、いきなり口に放りこむのは危険ですw。
大ぶりのしゅうまいを小皿に取って2つに割ると、ぎっしり詰まった豚肉から溢れ出る透明な肉汁。
噛むと、ムチッとした歯ごたえに続いて、豚肉をメインとしたなんとも言えぬ魅惑的な香りが鼻腔に抜け、コクと甘みのある液体がピュルピュルと口の中を満たして行く幸せ。
餡に味が付いているので、特に何も付けなくても十分に美味しいです。
「本気の~」と名乗るだけの本気度が伝わる、実に美味しい焼売でした。
真っ黒酢豚
ここまで飲みながら料理いただいて、かなりお腹いっぱいになってきたのですが、頑張ってもう一品、炒めものジャンルから「真っ黒酢豚」。
カリッと揚がった豚の角切り肉に黒酢の効いた甘酢あんが絡めてあります。
野菜は茹でた青梗菜が添えられるだけで、豚肉だけのシンプルな酢豚ですが、なかなか奥深い味わい。
まだまだ食べたい料理があり、〆の「五目ちゃーはん」まで行きたかったのですが、たどり着けませんでした。
次回再訪時にリベンジしたいと思います。
「あっちまんぺい」、オープン1ヶ月で特に宣伝もしていないようですが、既に人気店の気配があり、この日も20席が開店1時間で満席になっていました。
しかも、女子率75%。おしゃれな雰囲気と美味しい料理、千裕店長を始めとする明るい接客が、人を惹きつけるのでしょうね。
皆さんも行かれる際は、予約をオススメします。
【あっちまんぺい】
住所:宮崎市中央通8-15 吉宗ビル1F → マップ
電話:0985-77-8837
営業時間:18:00~24:00
店休日:日曜日定休+月曜日不定休