宮崎出身の映画監督:壱岐紀仁さんに映画「ねぼけ」への想いを突撃インタビュー!


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宮崎県出身の壱岐紀仁(いきのりひと)さんが、初監督・脚本を手がけた映画「ねぼけ」が、いよいよ公開されることになり、想いをたっぷり聴いちゃおうと突撃インタビューを行いました。

実は、テゲツーでは、この「ねぼけ」を、2014年から注目していてご紹介。

その記事が、監督である壱岐さんの目にも届いていたそうで、それ以来、テゲツー!の大ファンであると公言してくださっています!嬉

映画「ねぼけ」は、どんな作品?

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売れない落語家を中心に、すれ違う思いや人生のやるせなさを、昭和のよき時代の映画を彷彿とさせる丹念なタッチで描いた、笑いと涙の感動作。

(引用:「ねぼけ」公式HPより)

日本の伝統「落語」に生きる噺家 三語郎と、神話の国・宮崎に伝わる古い「信仰」に生きる女性 真海の、二人の愛と葛藤を描く物語。

「落語も信仰も、どちらも人の“ダメさ”に対する寛容がある」と話す壱岐監督。

「てげてげでいいんだよ」「がんばらなくていいんだよ」というのが、一番のメッセージなんだそう。

人を責めるんじゃなくて、ゆるすというおおらかさ。

それが、宮崎の人の気質にはあると感じるんだそう。

ロケ費用の一部は、クラウドファンディングで調達!

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映画を作る一番の難題は資金ぐり。

今回は、クラウドファンディング「MotionGallery」で190万の資金調達をすることで、プロのスタッフを雇うこともできたそうです。

映画を作ることは初めてだったので、すべてが手探りの中、一つひとつ進めていたんだとか。

多くの方に協力を頂き、スタッフ、現地でお世話をしてくださる方をあわせると、述べ1000人以上の人たちが関わった作品となっています。

宮崎ロケが多数!撮影中の思い出は?

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「故郷で撮りたい、というのは念頭にあった」と話す壱岐さん。

宮崎には、ロケーションがすごくいいところあるのに、まだロケ地としては使われていないところが多くあるそうです。

「ロケ地候補を選ぶときに、テゲツーをたくさん見て参考にしてたよ!」と裏話をしていただき、長友、感涙。。。

新富町でロケをしていたときには、毎日、ご近所の方が、トマトやきゅうり、焼酎をもってきてくださっていたのも、いい思い出なんだそうです。

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映画を見ていて、「あ!!!あの場所!!!」と、宮崎人だからこそわかる場所もあるかもしれませんね!

子役は、宮崎オーディションで選ばれた「椎井蘭さん」

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主人公 真海の幼少期を演じるのは、佐土原出身の椎井蘭さん。

宮崎でオーディションを行い、のびやかな自然いっぱいの中で育ったイメージにぴったりだったことで選ばれた蘭さん。

初めての映画出演ながらも、堂々とした、透明感あふれる存在感を映像に焼き付けたそうです。

本作をきっかけに、芸名「しいのみ亭らんらん」として落語にも挑戦しているそうで、練習風景の映像を見せてもらうと、めっちゃお上手!!

将来が楽しみな女優さんです。

「第39回モントリオール世界映画祭」にも出品!

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モントリオールという街は、あらゆる人種やマイノリティの方々が其々に誇りを持って自由に暮らしている場所。

路上や教会で宮崎の神楽を上演すると、足を止めて熱心に見入る方がたくさんいて、温かい拍手を受けたそうです。

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壱岐さんは、

「自分とは異なる文化を受け入れ、寛容な姿勢で相手を理解しようと努めることの大切さを感じました。宮崎県民の「てげてげ」の大らかさと似て、異国の地なのに懐かしい気持ちになりました。」

と、話してくださいました。

もっとも印象に残った言葉は?

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映画「ねぼけ」の上映が終わり、映画館のロビーでお客様のお見送りをしていた時、杖をついたスイス人のお婆さんが近寄って来て、壱岐監督の手を取り、こんな言葉をかけてくれたそうです。

「人間愛のあふれる、とても素晴らしい作品だったわ。あなたはこれから色んな映画を作っていくことになると思うけど、あなたが胸の内に秘めている愛を、どうか忘れないでほしい。
私はもう歳をとったお婆ちゃんだから、あなたが作っていく映画の全てを見届けることは出来ないわ。だけど、私はあなたの映画をこれからも楽しみにしているし、あなたが持っている夢を大切に育てていくことを期待しているわ。」

この激励の言葉を聞いたとき、「苦難の道だとしても、一生をかけて映画監督という仕事を全うしなければいけないな」と、想いを新たにしたという壱岐さん。

人の心のあたたかさや、人間の弱さもひっくるめて受け止める美しさは、世界共通なんだなぁ。

「作品は、自分がうんだ子供のようなもの。
自分の想像をこえて、大きくなるのをみて、奇跡を見ているみたいです。

それは、ベースが宮崎というのも大きく、地元の方が心から応援してくださっているので広がっていると思います。」

と話してくださいました。

壱岐監督自身の変化は?

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ときおりユーモアをまぜながら、チャーミングな表情も見せてくださる壱岐さん。

初の映画監督として作品をつくりあげ、自身の変化はあったのでしょうか?

「以前より、いろんなことを怖がらなくなった。20代の頃は、失敗しないようにしようと怖がっていたと思う。

でも、この作品のテーマでもある、自分のダメさも含めて許せるようになったことで、等身大の自分でチャレンジできるようになった。

もし、いま、家庭や仕事でうまくいってないと思っている人がいたら、自分をゆるすということをしてほしい。

家族をゆるせるか、彼女を許せるか、自分を許せるかということが、大きな力に繋がることがあります。」

誰の中にもある母性を開くような作品なんだろうな、という感じが、お話を伺ってしました。

映画をみたあとに、ほっこりと誰かに優しくしたくなったり、許せるようになるかも。

ぜひ、劇場でご覧くださいね。わたしも絶対みたいーーー!

今年10月!宮崎で「ねぼけ」上映決定!

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10月15日(土)~10月28日(日)まで公開されます!(1日2回上映)

【上映時間】
10月15日~10月21日/①12:40~ ②17:40~
10月22日~10月28日/①10:10~ ②15:00~

※なお、10月16日(日)12:40~上映回には、テゲツー!代表 長友まさ美もトークイベントに登壇させていただきます!

【場所、お問合せ先】
宮崎キネマ館
TEL:0985-28-1162
住所:宮崎市橘通東3丁目1番11号アゲインビル2F

映画「ねぼけ」 公式サイト

※壱岐監督より許可をいただき、写真素材の提供いただきました。
ありがとうございます。

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この記事を書いた人

テゲツー!会長 。たくさんの人に、宮崎てげてげ通信の魅力を伝えるのが主な役割。人、旅、美味しいもの、楽しいことが大好き。宮崎の太陽。対話の場作りをとおして、未来への一歩を後押しする。

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