
みなさん、こんにちは。初詣は1月2日に地元の神社に参るのが恒例のDiceです。
さて、今年も残すところあと2日ですが、新年の初詣にどこへお参りに行くか決めていますか?
たいていの方は、地元のまずは神社に参るか、ちょっと遠出して霊験あらたかな有名神社に参るかというパターンだと思います。
九州では、「三社参り」という風習が根付いているので、初詣のほかに、どこかあと2つの神社にお参りする方も多いことでしょう。
来年2026年の干支は丙午(ひのえうま)ということで、三社参りの候補として、馬を祀る珍しい神社をご紹介します。
神武天皇の愛馬を祀る駒宮(こまみや)神社

その神社が、日南市平山にある駒宮神社。
日本の初代天皇とされる神武天皇が幼少時代を過ごした「少宮(しょうぐう)」跡と伝えられ、1917(大正6)年成立の文献『日向国神祇史料』には、
「駒宮アリ。神武天皇ガ船釣リヲサレシ折、龍神カラ賜ッタ龍石(たついし)」トイフ龍馬ヲ祀ル。
天皇御幼少ノ時、吾平山(境内地)ニ住ミ給ヒケルガ、折々鵜戸の父君ノモトニ通ヒ給ヒシ時ノ『駒繁ノ松』(船繁の松)、草覆石、駒形石ナドノ古蹟ガアル。」
と記されているとのこと。
神武天皇がこの地を離れる時、ここから4kmほど北にある立石(たていし)という場所で、この愛馬・龍石と別れたと伝えられていますが、その立石には江戸時代まで放牧場があり、飫肥藩によって牧奉行が置かれ、毎年の馬追の神事の際には、優秀な馬をこの神社に参らせて馬の健康発育や子孫繁栄を祈願したとのこと。
シャンシャン馬発祥の地

そういう謂われのある駒宮神社には、あちこちに馬の像が置かれているのですが、普通の神社なら狛犬が設置されている場所にも一対の馬の像が置かれているなど徹底しています。

階段を上った社殿の前には、八咫烏の止まる弓を持つ神武天皇の像と、愛馬・龍石の像が。
龍石像の台座には、「日向シャンシャン馬発祥の地」と刻まれていて、「例祭には近隣の農耕馬が馬鈴をつけて着飾り、馬踊りの奉納や馬の競り売り等で賑わいを極め、シャンシャン馬の姿が誕生した。」との説明書きがあります。
かつての日南市では、新婚夫婦の花嫁が着飾って鈴を付けた馬に乗り、花婿がその手綱を引いて鵜戸神宮に参拝する風習があり、今では、宮崎神宮大祭(神武さま)の御神幸行列にその姿を残す「シャンシャン馬」は、この神社が発祥だったのですね。
境内には3つのパワースポットも

社殿へのお参りが済んだら、是非、その裏手の山も散策してみてください。
ここには、3つのパワースポットがあり、その1つ目が、上の写真の「御鉾の窟跡」。
神武天皇がこの駒宮を去って宮崎の宮に向かう際に、愛用の鉾を納めた洞窟の跡と伝えられる聖地なのだそうです。

そして2つ目のパワースポットが、御鉾の窟の上部にある窪みの岩肌に現れる「龍神のお姿」。
神武天皇に愛馬・龍石を授けた龍神に由来するのだそうです。

そして3つ目が、「駒宮の陰陽石と銭石」。
男女の生殖器の形に似た岩を陰陽石と呼び、宮崎県では小林市にあるものが有名ですが、ここにも小さいながら陰陽石があり、その周囲から「銭石」と呼ばれる平らな丸い石がたくさんみつかったことから、古くから安産、子授け、夫婦円満の信仰の場として敬われてきたことが伺えるのだそうです。
これら3つのパワースポットは、社殿の裏手の小高い山の中腹にまとまってありますので、駒宮神社を訪れたら、是非巡ってみてください。
2026年は丙午。情熱や勢いが高まり、エネルギーが満ちあふれる年になると言われていますので、縁起の良い馬を祀る駒宮神社に是非参拝してみてください。
ただし、それほど大きな神社ではなく駐車場も少ないので、三が日は地元の人々の参拝を優先し、落ち着いた頃に三社参りの三社目くらいのつもりでお参りするのが良さそうです。
【駒宮神社】
住所:日南市平山1095 → MAP
電話:0987-23-8520
