宮崎・鹿児島にまたがる霧島連山の麓に位置する高千穂牧場。
豊かな自然あふれるのどかな地で、本気の大人たちによる壮大なコント、もとい熱き戦いの幕が上がりました!
移住ドラフト会議とは2016年に鹿児島ではじまったイベントで、プロ野球のドラフト会議さながらのユニークな取り組み。
移住者を受け入れたい地域を「球団」、移住を検討している人を「入団希望選手」に見立てて行う指名会議です。
鹿児島・宮崎の有志にて組織された南九州地域間連携推進機構(MLP)が主体として開催、2年間で11名の選手が実際に移住を実現させています。
そのユニークさだけに留まらない本気の取り組みは、回を重ねるごとにスケールも注目度も上昇中。
今回新たに2018シーズンが開幕ということで、両県境の高千穂牧場を舞台に異例の記者会見が行われました。
そう語るのはMLPの鹿児島側コミッショナー(最高責任者)・永山由高さん(写真左)。
都市部の移住検討者は、実は移住後の生活について明確なイメージを持っていない場合が多いといいます。
むしろ、自分のスキルを地域でどう活かせるのか、地域の未来にどういった貢献ができるのか教えてほしいのだそう。
だから、移住ドラフト会議では移住検討者(選手)のスキルや人となりを見て、地域から「あなたに移住してこういう活躍をしてほしい」と指名します。
「誰でも良いから移住して欲しい、というのでは誰も来ない。」
永山さんのシンプルで力強いメッセージが印象的でした。
今年の南九州移住ドラフト会議は、スポンサー陣もスゴいんです。
なかでも冠スポンサーとなるのは、みなさまご存知ソラシドエア。
地域をつなぐローカルエアラインとしての発展のなかで、地域にとってやはり「移住」というテーマが大きな関心ごとであり課題だと感じてきたという髙橋宏輔社長(写真中央)。
移住ドラフト会議を応援することが地域への還元となり、人々の移動に貢献することになる=我々の果たすべき使命だと感じて、全面的にサポートすることを決められたそうです。
2018年シーズンは、ミ・リーグ(宮崎)とカ・リーグ6球団ずつの2リーグ制で行われます。
ミ・リーグ…延岡市島浦・美郷町渡川・新富町・宮崎市・綾町・日南市
カ・リーグ…長島町・薩摩川内市甑島・大崎町・日置市・美山地区・鹿児島市騎射場地区・阿久根市
会見では各球団が地域への想い、今シーズンへの意気込みをそれぞれに熱くスピーチ。
我らがミ・リーグのひとつ、宮崎市から参戦するのはなんと大学生!
宮崎大学地域資源創生学部講師の土屋有先生と、彼の研究室に在籍中のゼミ生3名からなるチームです。
どうして大学生が移住ドラフト会議に?と不思議に思いますが、土屋先生の説明を聞いて納得。
それは、大学には県外からもたくさんの学生が住居を変えて進学しており、彼らも言わば移住者なのだということ。
そう考えると、実は大学って移住者の目線が多く集まっている場所なんです。
大学生ならではの移住者視点が、移住ドラフト会議の多様性を広げ、盛り上げてくれそうです。
スピーチのトリを任されたのは、美郷町渡川地区「どがわ未来会議」の長尾拓さん。
なんでもスーツ着用と聞いて、渡川でも流行中(?)のZ○Z○スーツでビシッとキメてきたとか。
「渡川は小さいながらひとりひとりがプレーヤーとして活躍する地域。このスーツのように、渡川にピッタリとフィットする人材を求めています!」
出オチかと思いきや、最後にきっちりと落としてくる見事なコメントに一同爆笑&拍手の渦でした。
球団宣誓にて全球団一丸となって地域の魅力を伝えることを誓い、大きな掛け声と共に想いの籠もったこぶしを突き上げる12球団の面々。
最後に各リーグのコミッショナーよりそれぞれ意気込みが語られました。
永山由高さん(カ・リーグ)
「なんだか面白いな、からはじまって爆笑の渦が広がり、気がつけば感動の涙に変わる…それが、移住ドラフト会議。このエンターテイメントからドラマを生み出すために本気で取り組みます!」
田鹿倫基さん(ミ・リーグ)
「カ・リーグの鹿児島は大河ドラマの追い風もあり、とても勢いを感じる。人気のカに対して、こちらミ・リーグは実力のミを貫いていきます!」
これから約半年に渡って繰り広げられる南九州移住ドラフト会議2018シーズン。
指名会議のみならず、キャンプ、オープン戦やペナントレースなど。。
プロ野球さながらの様々な催しが、シーズン通して繰り広げられます。
特設サイトでは現在、移住志望選手のエントリーを受付中(7/31まで)。
応募要件は3年以内に移住を前向きに検討中であることのみで、世界中からエントリーが可能!
ここまで読んでくださったみなさん。
まわりに移住したがってる人がいたら、ぜひ「移住ドラフト会議」教えてあげてくださいねー。
そして、この壮大なコントからどんなドラマが生まれるか、見届けましょう!
ではでは。