トップバッターは、田鹿倫基さん。知る人ぞ知る、日南市のマーケティング専門官として活躍中。
この日は、UIターングループの代表としてプレゼンの場に立ちました。
宮崎大学を卒業後、東京に就職し、中国での会社の立ち上げなどを経験した後、日南市にUターンした自身の経験も踏まえ、18歳、23歳、28歳、60歳と人生で4度住む場所を自分自身で決めることのできる機会がある中で、28歳をターゲットとしたUIターン施策の必要性を訴えました。
今回のプレゼンでは、UIターンを実現するためには、
1. 仕事の問題
2. コミュニティの問題
3. 配偶者が、恋人が、、、問題
の3つの壁が存在するとまず問題設定。
仕事の問題については、宮崎に仕事が無いのではなく、うまくマッチングができていないことが課題だとし、解決策として、
・今ある仕事の魅力を掘り起こし、求職者に伝える。
・魅力的に思われる仕事を作る
という2つを提示。
コミュニティ問題については、まちづくり関係のコミュニティや趣味・興味によるコミュニティに参加することで移住者が孤立化するのを防ぐことが必要だとし、Uターン者向けには、宮崎にいる時からコミュニティに引き込んで地域との一体感を醸成すること、Iターン者向けには、趣味・興味によるコミュニティ作りを推進しつつも、移住者だけのコミュニティにしないことが大事と提起。
配偶者、恋人問題については、県東京事務所主催で「宮崎を考える若者の会」みたいな企画を作って、宮崎県出身の男女カップルを作るのがいいのではと提案。
ターゲットとなる人材がどの年齢層で宮崎にいるか(高校まで、大学生として、社会人として)というタイプ別に、市民や企業、行政といった各セクターが、どのような役割で活動していくべきかをマトリクスに分けてわかりやすく提案されていました。
これに対して、コメンテータ-からは、
「プレゼンはうまく、内容には共感できるが、ビジネスモデルにできるかどうかが課題。
具体的なKPIが示されるともっと共感を生むし、KGIも見えるとビジネスプランに成り立つ。
行政と民間がマッチングしていない感じを受けるので、もう一歩踏み出すと良いのでは。」(徳丸)
「県は、4月から移住に大きく踏み出す。東京に4人くらい配置して支援センターを作るし、KITENビルにも2人配置して企業とのマッチングを行うために1億5,000万円程度の予算を確保している。
これにより、4年間で1,000世帯の移住を目指す。
システムは行政が作ればいいと思うが、民間がどういう場を使うのか知りたい
28歳ターゲットは本当にそうなのか?、個人的には22歳ターゲットにしないと難しいのではという実感がある。」(永山)
「ファイナスをする側から見ると、ビジネスモデルとしては漠然としすぎている。
UJIターン者を確保することでどのように収益を上げる点が曖昧。
しかし、収益ありきの投資はしたくない。地域の活性化に対して投資していきたい。」(津野)
「自分自身も地域の課題とビジネスの一体化を考えているので、考えていることはよくわかるが、地道な活動が必要。
数値目標がないので、そこは評価できない。
移住者が宮崎市に集中すると思うが、その周囲はどうなるのか。全体の中で課題解決につながるような斬新なアイディアはなかった。」(村岡)
といった意見が出されていました。