2024年2月23日(金・祝)、今季の明治安田Jリーグが開幕します。
今季から、J1、J2、J3それぞれが20チームずつになったこともあり、開幕節(2月23日〜25日)は一斉スタートになりました。
「Jリーグのある日常」が、いよいよはじまります。これはもう、ズキズキワクワクですね!
宮崎県にお住まいの方であればもちろん、テゲバジャーロ宮崎(以下、テゲバ)の試合を観に行きますよね(異論は認めますけど)。
なので、ここからはテゲバに絡んだ話が中心になります。他チームのファン・サポーターの方、ご了承くださいね。
さて、昨年末から年始にかけて、テゲバに大きな出来事がいくつも起きたことは、ご存知の方も多いと思います。
ここで整理しておきましょう。
その中で最も話題となったのが、経営権譲渡。
それまでの親会社だったエモテント社から引き継いだのは、Jリーグのトップパートナーでもある、いちご株式会社傘下の株式会社宮交シティです。
あれ? 宮交シティって、宮崎交通グループなんじゃないの?と思う人もいるかもしれませんが、2006年からは、いちご株式会社のグループ会社となっています。
ちなみに、いちご株式会社は、不動産運用とクリーンエネルギー事業の展開をメインにしているサステナブルインフラ企業。
その一方で、元オリンピアンの三宅宏美さんを擁するウエイトリフティング部や、100mハードルの清山ちさと選手の所属する陸上部を持つなど、スポーツ分野にも進出しています。
そんな会社が、今度はテゲバのオーナーとなったのです。
12月15日に、ユニリーバスタジアム新富(当時)で行われた記者会見。
登壇したのは、株式会社テゲバジャーロ宮崎の会長を務めていた小林稔氏と、同じく社長にあった二村恵太氏、新会長となる石原実氏、社長に就任する宮本功氏(2月1日付で正式就任)、そして宮崎県サッカー協会会長の斉藤了介氏の5人でした。
石原さんは、いちご株式会社の役員で、株式会社宮交シティの会長兼社長。
新社長の宮本さんは、大学卒業後ヤンマーディーゼルに入社してサッカー部(のちのセレッソ大阪の母体)に所属。
引退後は、主にセレッソのフロントで育成部門を中心に活躍し、横浜F・マリノススポーツクラブの代表理事を経て、テゲバにやって来ました。
新生テゲバでは、公開練習の大幅な解禁、選手への食事・温泉・ジムの提供、選手バスの導入(予定)などなど、新しい取り組みが続々と発表されています。
それに加えての大きな変化のひとつが、スタジアム名称の変更です。
これまで3年余りに渡って慣れ親しんできたユニリーバスタジアム新富(ユニスタ)のネーミングライツ(命名権)が今年の1月31日で終了となり、新たにいちご株式会社が権利を取得。
そして、新しい愛称はこちら。
略称は「ユニスタ」から「いちご」へと変わりました。なんてかわいい名前なんでしょう。
実際には、「いちご」の名称はフルーツのイチゴではなく、茶道の言葉である「一期一会」から来ているんですけどね。
一方、全株式を譲渡し、テゲバの経営から離れる株式会社エモテント。
同社が経営に加わってから、当時九州リーグを戦っていたチームは、2018年シーズンより日本フットボールリーグ(JFL)に昇格します。
そして21年シーズンには、宮崎県で初めてのJリーグクラブとなりました。
その間、新富町にスタジアム(現・いちご)を建て、照明灯を整備したりなど、同社が宮崎県のサッカー界に寄与した功績には多大なものがあります。深く感謝したいと思います。
そして昨年末には、テゲバと24年シーズンからなでしこ1部に昇格するヴィアマテラス宮崎(以下、ヴィアマ)との会談が行われました。
これにより、ヴィアマも「いちご」をホームスタジアムにすることになりました。
ヴィアマの試合日程はこちら
なんと、ホームゲーム全てが、「いちご」で開催されます!
「いちご」スタジアムを軸に、宮崎のサッカーも盛り上がりそうですね。
1月13日(土)、宮交シティの紫陽花ホールでテゲバの新体制発表会が行われました。
まずは、24年シーズンの新しいユニフォームの披露です。
ホーム用は、クロアチア代表を彷彿とさせる「市松模様」になりました。
アウェイ用の縦にラインが入ったデザインもなかなかのオシャレですね。街着にもできそうなくらい。
続いて、新体制の発表です。新監督とコーチ陣、新加入選手が登壇しました。
前列左から、歌門大輔GKコーチ、大熊裕司監督、石原会長、宮本社長、竹花友也ヘッドコーチ、藤野英明フィジカルコーチ
選手は毎年のように半分くらいが変わってしまいますが、今年は例年以上に、若手が増えました。平均年齢はJ3リーグで3番目に若い、24.69歳です(2月1日現在)。
もちろん、若さだけではありません。
ディフェンダーには、J1やJ2でもプレー経験がある、屈強な大武峻選手を補強。
同じディフェンダーの代健司選手、ゴールキーパーの植田峻佑選手を含め、守備陣には経験豊富な選手が揃いました。
ざっくり言うと、ベテランの多い守備陣がしっかりと守り、若手の並ぶ攻撃陣が多彩な攻撃を仕掛けるという感じ。
大熊監督も「縦に速いサッカー」を志向しているので、スピーディーで得点力のあるチームになりそうです。
昨季は重篤な得点力不足に陥りましたが、春季キャンプでの練習やトレーニングマッチを見る限り、その心配は軽減されているような気がします。
新体制発表会の配信アーカイブはこちら
今シーズンの選手・スタッフ一覧はこちら
キャンプは、ボールを使わずにピッチの外周を走る素走りからスタート。
最初から負荷をかけた練習に、「キツイと聞いていたけど、想像以上でした」と悲鳴を上げる選手も少なくありません。
フィジカルを強化し、併せて基礎練習を積みながらのトレーニングは、アスリートの原点に帰る作業。じっくり鍛えて、本番である開幕戦を迎えようとしています。
今季、J3からJ2に昇格するのは3チーム。
1位と2位は自動昇格となりますが、もうひとチームは、3位から6位までのチームによる「昇格プレーオフ」で優勝したチームが入ります。(※ただし、J2ライセンスは必須)
また、昨季同様、JFLとの入れ替えもあります。
まずは6位以内を目指し、できれば優勝。そして、昨季のように19位、そして最下位にならないよう勝ち点を積み重ねていかなければなりません。
その試金石となる、2024年2月25日(日)の開幕戦。いちごで「新生テゲバ」を見届けましょう!
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