宮崎の食の宝を全国へ!「MIYAZAKI FOOD AWARD 2027」挑戦のススメ

画像提供:MIYAZAKI FOOD AWARD 運営事務局

宮崎生まれ、宮崎育ち。宮崎愛がダダ漏れしがちな2児の母、日向夏子です!

さて突然ですが、宮崎の食に関わる事業者の皆さんに質問です。
「自慢の素材で作った商品は絶対美味しいのに、なかなか手に取ってもらえない…」「どう売っていけばいいか分からない…」なんてお悩みはありませんか?
そんなお悩みを一発で吹き飛ばす、超アツいヒントが凝縮された「宮崎県フードビジネス競争力強化(商品の魅力発掘・強化)事業 キックオフシンポジウム」が、2026年9月8日(火) 13:30〜17:30にMOC(宮崎オープンシティ推進協議会)で開催されました。

会場の熱気をたっぷり込めて、宮崎の食の未来を開く熱いレポートをお届けします!

「美味しい」の先へ!価値を伝えるキーメッセージは「翻訳」

画像提供:MIYAZAKI FOOD AWARD 運営事務局

基調講演に登壇されたのは、本県出身のフードアナリスト・たべひとみさん。
テーマは、「良い商品を、選ばれる商品へ」です。

たべさんが強調された一番のキーワードは、「価値を翻訳する」ということ。

■「美味しい」「宮崎県産100%」だけでは埋もれてしまう
今や売り場には良い商品があふれており、消費者の目も肥えています。
単なるスペック(事実)ではなく、「手に取ってどんな気分になれるか」「どんな体験ができるか」という感情や共感を伝えることが大切です。

■「なぜ?」を3回繰り返して宝探し
「寒暖差が大きい」→「だから糖度が上がる」→「味が濃くなる」→「この土地ならではの価値になる」というように、自社の当たり前を疑い、「だから何?」を深掘りすることで本当の強みが見えてきます。

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また、高島屋バイヤーの田中達也さん(写真左)からは、
「『お子様からお年寄りまで』という全員向けの商品は魅力がボヤける。
『お酒を飲む男性にだけ刺さればいい!』と怖がらずにターゲットを絞ることが大切」
という、プロ目線のバシッと響くアドバイスもありました。

ぶつかり合い、化けた!専門家との二人三脚「激アツ磨き上げストーリー」

画像提供:MIYAZAKI FOOD AWARD 運営事務局

そしてここからが今回のシンポジウムのハイライト!
専門家の支援を受けて事業を劇的に加速させた、宮崎の事業者さん2社のリアルすぎる舞台裏がシェアされました。

まるはちふくれ菓子店(木下さんご夫婦)× 諏訪園哲哉さん(フードビジネス相談ステーション)
〜「ふくれ菓子」vs「蒸しパン」!? 魂の葛藤と超速開発〜

画像提供:MIYAZAKI FOOD AWARD 運営事務局

都城で祖母の代から35年、一子相伝のレシピで「ふくれ菓子」一筋で歩んできた、まるはちふくれ菓子店
最大の問題は、生菓子ゆえに「賞味期限がわずか3日」ということ。
バイヤーからも「もっと日持ちすれば扱うのに…」と言われ続けていました。
そこで、フードビジネス相談ステーションを訪れたものの、補助金申請までの期限はなんと1ヶ月半!
右も左もわからない状態の中、専門家の諏訪園さんが伴走に入り、包材の手配や賞味期限検査、製造工程の整理を先回りして一気に段取りを組み、超スピーディーに開発が進みました。
しかし、途中で最大の事件(激論)が起こります。
入ったデザイナーから、
「首都圏では『ふくれ菓子』と言っても伝わらない。売り場ですぐわかるようにパッケージには『蒸しパン』と書こう」
と提案されたのです。
これに木下さん夫妻は猛反発!
「自分たちの誇りである『ふくれ菓子』という魂(スピリット)を消せというのか!?」
と、本音でぶつかり合いました。
間に入った諏訪園さんは双方の想いを受け止め、「九州のご当地蒸しパン」「窯蒸し菓子」というサブコピーを添えつつ、商品名には絶対に譲れない「ふくれ菓子」を残す形で着地させました。

実際のパッケージの写真(事業者より提供)



こうして生まれたのが「レンジでふくれるふくれ菓子」。
ホットケーキミックス感覚で使える「手作りミックス粉」にすることで、賞味期限は3日から10ヶ月へと劇的進化。
牛乳を混ぜてレンジで2分30秒チンするだけで、家庭で出来立てが味わえる「体験型お菓子」へと生まれ変わりました。

実際のイメージ(事業者より提供)

最初は「蒸しパン」という表現に抵抗があった木下さんですが、愛知や岐阜の雑貨店で「家で鬼まんじゅう(※角切りにしたさつまいもを小麦粉の生地に混ぜて蒸し上げた、愛知県を中心に親しまれている郷土の蒸し和菓子)が作れる!」と価値が翻訳されてヒットしたり、店頭で「軽いからお土産にいっぱい買える!」とお客さんに喜ばれる中で、「首都圏の売り場で一瞬で伝わる共通言語の大切さ」を実感されたそうです。

現在ではOEM(委託製造)体制も整い、会社の大きな第2の柱へと成長を遂げました。

まるはちふくれ菓子店ECサイト:https://08fukure.shop-pro.jp/

日髙水産(日髙さん)× 関屋千草さん(PRプロデューサー)
〜ジップロックの試作から始まった「不漁の危機」からの大逆転〜

画像提供:MIYAZAKI FOOD AWARD 運営事務局

延岡で120年以上続くシラス漁の4代目・日髙さん。
近年、記録的な不漁に見舞われ、「漁獲して市場に出すだけでは食べていけない」という絶望的な危機感に直面していました。
最初は「水揚げから90秒の鮮度!」を売りに高級ギフトを作ったものの、豊洲市場の商談会でバイヤーから一蹴。
「作り手が売りたいもの」ではなく「顧客が求めているもの」を作らねばと開眼します。

そこで、常温で日持ちする商品を試作し、PRプロデューサーの関屋さんの元へ持ち込んだ日髙さん。
持ってきたのは……なんとジップロックに入った「ドライちりめん」。
関屋さんは、「ジップロックでびっくりした!」と振り返りつつも、一口食べてその食感に大感動。
「食べて少年のように喜ぶ日髙さんの顔を見て、この商品には人を笑顔にする価値がある!」と確信しました。
ここから専門家の見立てが冴え渡ります。「食感がベビースターラーメンみたいだから、商品名は『ちりめんポリポリ』にしよう!」と関屋さんが提案。

実際のパッケージの写真(事業者より提供)

    最初、日髙さんは、
    「えっ、自分たちのギフトの世界観と違いすぎるんじゃ…」
    と困惑。
    しかし展示会に出すと、バイヤーから「ポリポリって名前そのまんま!最高!」「こういうのを待ってた!」と絶賛の嵐!

    画像提供:MIYAZAKI FOOD AWARD 運営事務局

    要冷蔵のご飯のお供だったちりめんが、常温で手軽に食べられる「スナック感覚のおやつ」へと完全に脱皮した瞬間でした。
    今年度はさらにそれを進化させ、魚本来の旨みだけで味わう「食塩不使用 ちりめんポリポリ」を開発し、見事フードアワード優秀賞を受賞されたのです。

    日髙水産公式サイト:https://www.big-advance.site/c/184/1720

    次の主役はあなた!「MIYAZAKI FOOD AWARD 2027」募集スタート

    画像提供:MIYAZAKI FOOD AWARD 運営事務局

    宮崎の食材や技術、そして作り手の皆さんの熱い想いは、本当に世界に誇れる宝物ばかりです。
    でも、自社の中だけで悩んで閉じ込めておくのは、本当にもったいない!
    宮崎県庁では現在、宮崎の優れた商品を全国・世界へ発掘・発信する「MIYAZAKI FOOD AWARD 2027」の応募を受け付けています。
    今年度は、アワードで終わりではなく、テストマーケティング(県内外)も実施するとか。
    幅広いバイヤーさんや顧客ニーズに触れることのできる、大チャンスですね。


    画像提供:MIYAZAKI FOOD AWARD 運営事務局

    【「MIYAZAKI FOOD AWARD 2027」概要】
    ● 応募部門:
     ○ 宮崎県の魅力を伝える食品部門: 宮崎の食材や地域性を生かした魅力あふれる商品。
     ○ サステナブル&ウェルネス食品部門(新設): 環境配慮、フードロス削減、健康や食の多様性に配慮した商品。
    ● 応募対象: 令和8(2026)年1月1日以降に開発・改良された商品(県内の事業者・団体)。
    ● 応募費用: 無料
    ● 応募締め切り: 令和8(2026)年11月20日(金)まで


    画像提供:MIYAZAKI FOOD AWARD 運営事務局

    さらに、過去にアワードに応募したことがある商品を対象とした「商品の磨き上げ支援プログラム」(10月8日締切)も実施されます。
    今回紹介した事例のように、専門家チームがガッツリ伴走して、自社商品をバツグンに磨き上げてくれますよ。

    一歩踏み出してプロの力を頼ることで、自社商品の新しい可能性がきっと爆発します。
    宮崎の食の未来を、一緒にワクワクしながら作っていきましょう〜!

    寄稿者:日向夏子
    宮崎愛が強すぎて、東京からUターンしたアラフォー女。現在は二児の母として宮崎子育てライフを満喫中。宮崎の「おいしい」「たのしい」「かわいい」魅力をてげ発信してっちゃわ!

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    宮崎てげてげ通信ライター(寄稿)

    県内各地に散らばる寄稿者用の統一アカウントです。 宮崎県内の地元の人だからこそ知っているおすすめの「グルメ」「観光」情報を軸に、地域の安全安心につながる情報の提供にも取り組んでいきます。