ミュージアムショップ出勤時は弁当持参なので、途中でコンビニに寄るのですが、寄るとひととおり新商品をチェックして、あれこれ買いすぎてしまう食いしん坊ゴエ姉です。
このたびセブン-イレブンから、新しいチキン南蛮の弁当が発売されたという情報を得たので、早速購入して食べてみました。
今では全国的に定番のおかずとなりつつあるチキン南蛮は、かつて延岡市にあった洋食屋「ロンドン」のまかない料理をルーツに持つとされ、「ロンドン」で働いていた料理人二人がそれぞれ独立して開業した「お食事の店 直ちゃん」と「おぐら」が、現在のチキン南蛮の発祥とされていますが、「延岡おぐら」によればその説は誤りで、「おぐら」の創業者・甲斐義光氏の兄である甲斐照幸氏が生みの親とのこと。
詳しくは、下記リンクの「延岡おぐらスタッフブログ」を参照ください。
(注:初出時から太字の部分を書き足しました)
今回、セブン-イレブンのチキン南蛮を監修した「延岡おぐら」はタルタルソースをたっぷりとかけたもの、「直ちゃん」は甘酢にくぐらせただけでタルタルソースをかけないチキン南蛮が特徴です。
宮崎では郷土料理の一つと認識され、家庭で作る人も多く、もも肉を使うかむね肉を使うかで論争が起きることもあるほどです。
他にも、いろいろと細かい議論があるのですが、それについては後ほど。
セブン-イレブンで発売中の「おぐら監修チキン南蛮 国産鶏むね・もも使用」(税込745円)は、黒色のトレイが2段重ねになっていて、下段にはやや多めのごはん。
上段には、チキン南蛮5切れ、スパゲッティのケチャップ炒め、千切りキャベツが盛られています。
甘酢の袋とタルタルソースの袋がふたにテープで貼られていて、レンジで温めた後に自分でかける仕様です。
熱量は850キロカロリーで、活動量がある成人男性なら特に気にせず食べられるほどのカロリーです。
冷蔵で販売されていて、「必ずあたためてください」と注意書きがあるので、指定どおり500ワットで3分30秒レンジアップしました。
肝心のチキン南蛮は、カットされたむね肉が3切れと、もも肉が2切れ入っています。
宮崎県民激論の一つである「むね肉派」と「もも肉派」のどちらも満足させるあたり、さすがセブン-イレブンですね。
肉のカットの仕方にも論争があり、「大きいまま切らないでほしい派」もいるのですが、これはお弁当なので切り身になっている方が食べやすくてありがたいです。
鶏肉には下味がついてますが、小袋に入った酸味強めの甘酢を回しかけます。
レンジでの温めが必要なのは、実際に作る時に、揚げたてのチキン南蛮をたっぷりの甘酢にじゅっとつけるので、鶏肉が熱いほうが酸味が効いて良いのかなと想像します。
細かく言うと、この甘酢の甘さも好みが様々に分かれるところです。
添付されているタルタルソースは、見た目に赤みがあるのが特徴です。
原材料名を見ると、マヨネーズ、玉ねぎ、ゆで玉子、きゅうりなどにケチャップ、マスタードが入っていますので、ケチャップの赤みがあるのでしょう。
ソースは甘味を感じ、玉ねぎの食感があります。
鶏肉に甘酢とタルタルソースを合わせると、バランスがよい味だと感じました。
タルタルソースはたっぷりあるので、袋の中身全部を使うと多いと感じる方がいらっしゃるかも知れません。かける量はお好みで。
宮崎ではタルタルソースが「いる派」と「いらない派」の論争もしばしば起こりますが、分けてあるので、タルタルソースを付けずに食べることができるのも良いなと思いました。
宮崎のチキン南蛮loverたちが一番大事に思い譲れないところは、鶏肉を揚げる際の「衣」の部分なのです。
下味を付けた鶏肉に薄く小麦粉をまとわせ、「溶き卵」にくぐらせて揚げるというのが、正しいチキン南蛮の作り方です。
チキン南蛮が全国区になって嬉しい反面、から揚げにマヨネーズがかかってるだけでチキン南蛮として売られているものなど宮崎県民には許しがたいことが多いのも事実。
この商品は、さすがに「延岡おぐら」監修だけあって、そのあたりはしっかりとしていました。
「延岡おぐら」のスタッフブログを拝見すると、「できるだけ近づけていただけた」とありました。
お店で出すものと全く同じということではないのでしょうが、コンビニ弁当という制約の中で、15回に渡り試作を繰り返して辿り着いた味なのでしょう。
私が食べたものは、むね肉の一つがほとんど皮の部分でちょっと悲しかったのですが、皮が好きな人もいることですし、チキン南蛮食べて落ち込む人はいない元気がでる料理という気がして、良いお弁当タイムでした。
この「おぐら監修チキン南蛮 国産鶏むね・もも使用」は、5月16日から九州地区限定で順次発売され、今後は西日本地区での発売も予定されているようです。
期間限定だそうですので、販売される地区の方は一度味わってみられてはいかがでしょうか。