渡川の山師映像が国際映画祭準グランプリってどういうこと?


画像出展:『どがわの山師』より

渡川ウォッチャー、Diceです。
これまで、「若草hutte」の誕生ストーリーなど、渡川の山師・今西兄弟のチャレンジの様子をことあるごとにお伝えしてきましたが、つい先日、今西猛さんが、

と速報を流していて、
「国際映画祭って? どんな映画作ってたっけ?」
となったので、さくっと調べてみました。

木暮人国際映画祭とは


画像出典:木暮人映画祭2018Webページ

「木暮人国際映画祭」は、一般社団法人木暮人倶楽部が、「森林や木をテーマにした映画や映像を広く社会に広めることで、主に都会に住む一般人に森林や木をもっと身近に感じてもらうことを目的として」2013年から実施しているイベントで、今年が6回目。

「ドキュメンタリーやドラマなどの実写やアニメ、CG、ミュージックビデオ、CM 等で、映画祭の趣旨に合い、募集テーマに合致するものであれば、どんな映像でもエントリーが可能」とのことで、2018年は「木とともに生きるゆたかさ」をテーマに募集が行われました。

そして、日本、中国、韓国、タイなど国内外からの応募作品の中から、実行委員会による選考を経てノミネートされた10作品が、11月17日(土)に東京の港区立神明いきいきプラザ体育館で開催された「第6回木暮人国際映画祭2018」で上映されました。

その映画祭の中で、審査委員による選考に来場者による投票を加味して、グランプリと準グランプリとなる木暮人賞が決定され、宮崎県美郷町渡川(どがわ)地区『どがわの山師』(監督:福井崇志)が木暮人賞に選ばれたのでした。

ちなみに、グランプリは『Grandpa The Wizard』(監督:Pattakorn Khruasena)というタイの作品だったそうです。
さすがは国際映画祭!

 

その映像がこちら

まずは、映像をご覧ください。
今年5月に公開された時のタイトルは、『未来へ繋ぐ森林の仕事ーどがわで山師になりませんか?』となっています。

映像の冒頭で「日向木挽き唄」を唄うのは、松田吉十郎さん、御年92歳。
15,6歳の頃から毎日山に通ったという、なんとも若々しい山師のレジェンドですが、
「親から貰った財産を無くさずに、現在も持っているということは、私の一番の誇り」
と仰います
松田さんは、70年以上の林業生活の中で、自分で植えた木を自分で伐ったことはなく、それを伐るのは松田さんの子や孫になります。
100年先、200年先を見据えて、今日の作業をするが林業の本質。

前述の今西猛さんは、映像の中で、
「山の手入れをしていくことで山が若返っていく」
と話されていますが、山を守ることは、日本の国土を守ることである、水や空気から植物や動物に至るまで、山から得られる様々な恵みを守ることに繋がります。

しかし、映像の中で語られるように、日本の山師の平均年齢は60歳を超えており、10年、20年先に誰が山を守るのかという、切実な問題に直面しているのです。

この映像は、若い人達に、林業の本質やその素晴らしさを伝え、山師になって欲しいという思いを込めて作られたPR動画です。

映像には、2016年12月に、山師になるために家族で渡川に移住してきた菅原亮さんも登場し、山師としての仕事の魅力について語っています。

今回の「木暮人国際映画祭」では、映像の美しさはもちろん、関わった人々の思いの真摯さ、ストレートなメッセージ性が評価されて、今回の受賞に繋がったものと思います。
7分38秒の短い映像ですが、我々の暮らしと山との繋がりについて、考えさせられることの動画です。

さあ、あなたも山師への道、一度考えてみませんか?

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Dice

2014年4月からテゲツー!ライターに参加。 2020年8月からテゲツー!のWebサイトの管理運営を引き受け、ライター兼編集長としてテゲツー!全般の面倒を看ています。 趣味は料理で、2016年からフードアナリスト、2018年からは冷や汁エバンジェリストとしても活動中。