テゲツー!の酒場放浪担当、Diceです。
若草通りから、「模型の国トヤマ」のあるハイカラ通りを宮崎山形屋方面に進んだ右手、紅茶専門店の「Crum tea room」があった場所が、しばらく工事中になっていて、何が出来るのか気になっていたのですが、今日、久しぶりに前を通ったら、開店祝いの花が飾られていて、既にオープンしているようでしたので覗いてみました。
扉を開けて中に入ると、L字のカウンターがしつらえられていて、既に先客がいらっしゃいました。
カウンターの中にいるのは、どこかで見た人だなと思ったら、しろきじグループを率いる(株)白雉の福吉正明社長ではありませんか。
そう、ここは、しろきじグループ6店目となる、「串焼しろきじ 若草通店」なのです。
そしてこのお店、なんと11時の開店で、昼から串を食べながら酒を飲めるという、なんとも素敵なお店になっています。
昼飲みできる店が少ない宮崎で、早い時間から飲めるというのは、酒好きにとっては嬉しい限りです。
7席あるカウンターの上には、ずらりと日本酒と焼酎の一升瓶がならんでいます。
日本酒は、純米酒を中心の品揃えで、8尺(0.8合)で500円から。
燗付け器もあるので、お好みの温度で出してもらえます。
ということで、三重県は合名会社森喜酒造場の「るみ子の酒」を温燗(ぬるかん)でいただきました。
日本酒好きの間で知らない者はない漫画『夏子の酒』の作者・尾瀬あきら先生が命名しラベル絵を描いた酒ですが、淡麗辛口の味わいがなかなか。
こっちサイドの奥の方には、宮崎県産の焼酎が並んでいます。
中小の蔵を中心に、なかなか心惹かれる品揃えで、1杯500円が基本。
そんな中から、日本酒つながりで、(株)落合酒造場(宮崎市)の「残心14%」を。
米麹と純米酒粕を使って醸され蒸留された焼酎で、14度に加水されています。この焼酎だけ度数が低いので、1杯400円。
本当は熱燗がお薦めなんですが、なんかロックな気分だったので、ロックでいただきました。
入口横の冷蔵ケースには、冷や用の日本酒のほか、ワインのボトルがずらり。
品揃えはその都度変わるようで、メニュー表には、詳しくはスタッフへと書かれていました。
この他、生ビールやハイボール、フレッシュな果実の入ったゴロゴロチューハイ、ソフトドリンクなど、ドリンクもひととおり揃ってます。
「しろきじ」なので、いただくのはやはり串焼きが中心。
1,800円のおまかでコース(串8~10本程度)もありますが、その時の気分で、3本とか5本とかをおまかせで焼いてもらうこともできます。
もちろん、メニューを見ながら、1本ずつ吟味してオーダーするのも楽しいです。
今回は、おまかせで3本お願いして、まず1本目は定番の「ねぎま」。
鶏肉と長ネギを交互に刺してありますが、鶏肉もしっかりとした肉質で旨味が強く、1本目からただ者ではない感じを漂わせています。
2本目は「ホルモン」。
牛の丸腸ですが、外側はカリッと焼かれ、噛み締めるほどにぴゅるぴゅると溶け出す脂の旨味で、思わずにやけてしまいます。
3本目は「うるて」。
聞き慣れない部位ですが、牛の喉の軟骨まわりにある赤身ということで、しっかちとした歯ごたえがあり、噛んでいるうちに、ホルモンとはまた違った旨味が味わえます。
おまかせ3本が肉ばかりだったので、野菜系も欲しいと思って、ここからアラカルトでオーダー。
まずは、「モッツァレラ」。
ピーラーで薄切りにしたズッキーニでモッツァレラチーズを巻いたものとミニトマトを串に刺して、モッツァレラが溶け出すぎりぎりのところまで焼いてあります。
口中でカプレーゼを作りつつ、ズッキーニの軽やかな食感と味わいを加えるという心憎い1本。
続いて、「パクチー」。
パクチーを肉巻きにして串に刺し焼いた上に追いパクチーが盛られ、シャキシャキとした食感に外側に巻かれた薄切りの豚肉の脂の旨味、鼻腔に抜けるパクチーの香りと、パクチー好きにはたまりません。
野菜シリーズ最後は、「レタス」。
レタスをぎっしりと巻いて、外側を薄切りの豚肉で包み、串に刺して焼き上げてあります。
かなり大ぶりですが、食べやすくカットして供されます。
これ1本で、レタスサラダを食べたような満足感。
いや~、しろきじの系列他店でもなかなか食べられない、レベルの高い串が揃ってます。
この「串焼しろきじ 若草通店」を切り盛りするのは、森永直貴店長と、スタッフの有川依公子さん。
森永店長は、三重県出身ですが、19歳で宮崎に来てもう十数年。この店のオープンに当たって、しばらく大阪で修行されていたそうです。
スタッフの有川さんは、「いくりん」の通称で親しまれていますが、飲食店での経験も長いようで、この店のオープンに当たって、沖縄の系列店まで串打ちの修行に行かれたとのこと。
11時からオープンするこの店ですが、県外から来られた方がホテルをチェックアウトして飛行機に乗るまでの間とか、飲み会のまえに0次会とか、様々に利用して欲しいとのこと。
飲食業界の皆さんが、店を開ける前にちょっとここで食べ飲みすることも多いようで、私がいた間にも、業界関係者がちらほらとお見えになってました。
カウンターの奥には個室があって、掘りごたつのテーブルで最大9名は入れます。
意外なことに入口左手の階段から上る2階もあって、テーブルと椅子が置かれています。
天井から吊された目隠しのパーティションは自由に移動できるので、テーブルは様々にレイアウトできるようで、ちょっとした宴会でも使えそうでした。
料理は、相談いただければ、串焼きを中心に一品料理などを組み合わせて予算に合わせて用意していただけるそうです。
以上、若草通りエリアに新しく誕生した、昼飲みできる「串焼しろきじ 若草通店」、ヘビロテしてしまいそうな魅力あふれる酒好きの天国でしたが、昼から飲み始めるとついつい長居して飲み過ぎてしまうので、そこだけは要注意ですね。
【串焼しろきじ 若草通店】
住所:宮崎市橘通東3丁目6-3 富山ビル1F → マップ
電話:0985-86-6880
営業時間:12:00~21:00
(2019年3月から営業時間が変更になりました。)
定休日:不定休