17番『神水』
刀を持った4人の舞手が、勇壮な雰囲気で舞います。
昔は真剣を使って舞っていたそうですので、もっと張り詰めた雰囲気だったのかもしれません。
19番『白海(びゃっかい)』
隣に座っていた友人のお父さんが、「これを見らんと帰れん!」と言ってたくらい、盛り上がる舞の一つです。
軽快なリズムに乗って御神屋を巡り、上に吊られた白蓋を手に持った面棒で突きながら舞う様子から、別名を「蜂の巣つくじり」とも言います。
増殖繁栄の意味を持ち、棒で真ん中の袋をつつきながら舞う姿に、大人達は大笑い、大盛り上がり。
そんな大人達を身ながら、子ども達もつられて笑う。
そんな姿に、子どもから老人まで一緒に楽しむ、神楽の醍醐味を見た気がしました。
20番『弓将軍』
この舞は、天照大神の水田を須佐之男命から守る、豊岩屋戸尊(とよいわやとのみこと)と斟岩屋戸尊(くしいわやとのみこと)の二神を現していて、二人の舞手が跳ねながら弓と矢を引く動作を繰り返します。
宮中舞の一つと言われていますが、村所神楽の中でも花形的な舞で、勇壮でカッコよかったな~。
21番『荒神(こうじん)』
「荒神」の前半は、注連(しめ)に用いた樹木を許しを得ずして切り出されたことに怒る「荒神の舞」です。
後半は、神主が荒神と問答を繰り返し、長い問答の末に荒神の怒りが解け、それを喜んで神主が喜び踊る「ていの舞」となります。
神楽が進んでいくなか、肝入り長の中武さんより、
「竹下さん、ちょっと別の場所で神さまにお酌してくれない?」
とのお申し出が。
「え?神さまにお酌ですか??」
何でも、『部屋の神さま』が良い舞が舞えるように、みんなでお酒をのませてほろ酔いにするという風習があるそうです。
その命を受けまして、竹下、神さまにお酌をしてきました!
神さま、機嫌よくどんどん飲みます。
どんどん注ぎます(笑)。
そして、ほろ酔い気分で
29番『部屋の神』登場~~
別名を「しゃくし面」という一人舞です。
伊邪那岐命(イザナギノミコト)・伊邪那美命(イザナミノミコト)の舞で、子孫繁栄を祈る舞であり、米良神楽独特の舞なのだそうです。
観客をいじり、観客からいじられながら踊る姿に、笑いが起こります。
そして、最後の「注連(しめ)倒しの舞」と続き、全33番、朝方まで続いた神楽が終了しました。
神楽が終わると、御神屋を囲っていた結界の縄が外され、吊られていた白蓋(びゃっかい)が取り外されます。
最後に、御神屋に使われていた御幣を、ありがたくいただきました。
朝7時頃になっていましたので、終わって会場を出た時の息の白さと寒さはひとしお。
とても清々しい気持ちで西米良を後にしました。
西米良の神楽は、高千穂の神楽と異なり、土地の神様とのお話が濃い印象でとても新鮮でした。
11月末から西米良村の各地で行われてきた神楽も、12月16日(土)~17日(日)の村所八幡神社大祭で終了。
また来年も伺うのが、今から楽しみです。
宮崎県内各地で行われる夜神楽、地域での違いも楽しみの一つです。
皆さんもぜひ、各地の神楽を訪れてみてください。ハマること必至ですよ。
【参考】
今回の原稿を書くに当たっては、下記のサイトを参考にさせていただきました。
・みやざきのうたと芸能-村所神楽
・神話のふるさと宮崎-西米良神楽
・ワシモ(WaShimo)のjホームページ-村所神楽(西米良神楽)
・西米良村Webサイト
・西米良応援隊Facebookページ