【開店】大阪から国富へ移住!噂のパン屋さんに行ってみた-国富製パン所

寄稿者:やのび~さん
小林生まれ宮崎育ち、国富在住の36歳。
もっぱらバルバカフェが提供するスペシャルティコーヒーの銘柄を当てることに夢中。座右の銘は「一燈照隅」。国富のローカルネタにスポットを当て発信中。

パン屋さんに入ったときの、あの香しい匂いがたまらなく好きなやのび~です。

「国富の街中にパン屋さんがオープンする」との情報を得たので、これはさっそくレポート!

と思ったのですが、オープンの日も次の日も、お客様が多すぎて、とてもお話が聞けそうな状態ではなく、、、

オープンから4日目たった閉店後に、何とかお話を伺うことができました。

開店してから、なんと2日間で2000個以上ものパンを焼いたのだとか!驚

オープン前から、すでにファンがたくさんいた秘密とは?

オープン直後から大人気の「国富製パン所」のオーナーの辻野早衣子(さいこ)さんは、大阪のご出身。

大阪から国富に移住して間もない辻野さんのパンが、なぜ、こんなにもファンがついているのでしょうか?

そこには、とっても面白い物語がありました。

辻野さんは、京都外語大学のご出身で英語がぺらっぺら!

さらに、大学生になって始めたという空手では黒帯まで上り詰めるほどの腕前と、パン屋さんとしては異色の経歴。

そんな辻野さんを、ここ、国富の地に引き寄せたのは、この方!

国富町で自然農園「こころ」を営む岩切弓枝さん

実は、岩切弓枝さんは、辻野さんの大学時代、空手部の先輩というつながり。

東京出身の岩切さんは、友人たちと行った伊勢神宮で、国富町出身のご主人と知り合い、結婚を機に国富町に移り住んで、夫婦で自然農園「こころ」を営んでいらっしゃいます。

(このエピソードも素敵!)

約5年前、岩切さんの元に、東日本大震災後の安否を気づかう1本のメールが届いたところから、辻野さんの運命の歯車は動き出します。

仲間の無事が確認できたところで、岩切さんにとてもワクワクする情報が伝わりました。

「後輩の辻野が、大阪でパン屋をやっている!?」

ご自身も手ごねパンの教室をやっていた岩切さんは、さっそく辻野さんに連絡を取り、パンを取り寄せました。

おいしいパンの数々!

美味しいパンに感動した岩切さん。

それから4年ほど、辻野さんが岩切さんにパンを送ると、岩切さんが辻野さんに自然農園でつくられた玄米などを送る、といったほのぼのとした親交が続きます。

岩切さんに届くパンは、いつも段ボールいっぱい!

岩切さんはその都度、「おいしいから食べてみて!」と、いろんな人にパンをあげていました。

そして、一昨年の夏、辻野さんは初めて宮崎を訪れます。

人生初の南国宮崎、いろんな観光ができるのかと思いきや、、、

岩切さんが連れて行ったのは、辻野さんのパンファンの皆さんのところ。

いつの間にか、パンが辻野さんに代わって宮崎にお友達をつくってくれていたのです!

「初めて来たのに、初めてじゃないみたい。」

そんな不思議な感覚がした辻野さんは、その1ヶ月後。

なんと!「国富でパン屋をやる!」と宣言しちゃったそうです。

ランチもカフェもできるなんて嬉しすぎる!

店内は、ホワイトとダークブラウンを基調に、落ち着いた大人な空間。

実は、机やディスプレイの棚、厨房の機械類や入口の扉まで、店内の多くが大阪でオーナーをしていたお店「Bakery GRAB A BITE!」から持ち込んだもの。

つまり、パン激戦区とも言われる大阪で選ばれ続けてきたお店が、そのまま国富にできちゃったって言っても過言ではありません。

そんなシンプルで洗練された店内は、焼きたてのパンが並んでいるだけではなく、ランチやカフェも楽しめちゃうんです。

ランチは、スクランブルエッグトーストサンドがおすすめ!

岩切さんの自然農園「こころ」で放し飼いで育てられたニワトリさんたちの卵と、高千穂の女性加工グループ「あまてらすの娘たち」から届けられるケチャップが使用されたスペシャルな一品。

これにスープ、サラダ、店内で自家焙煎したコーヒーor紅茶、デザートまでついて1,200円!

水木金の午前11時~午後3時までが、ランチタイムです。

カフェのイチオシメニューは、ひなたSUNスコーンセット!

なんとなんと!すべてが宮崎産の素材なんです!

スコーンは国富町産小麦に、高千穂牧場のバター、牛乳、生クリーム、日向の花見糖とお塩が原料。

さらにデザートのセットのアイスクリームは、まだ記憶に新しい昨年のご当地グルメコンテストで、堂々の1位を獲得した高原町の「高原アイスクリーム研究所」の生搾りミルクアイス。

そう!あの、よかにせ小野田さんの「よかにせソフト」に使われているアイスクリームです。

カフェも水木金のみの営業で、午後3時から19時までとなっています。

これは大阪から来た辻野さんが、宮崎に惚れ、宮崎を愛してくれているという証!

わたくし、モーレツに嬉しいのであります!!!

平日の午後と時間帯は限られますが、これはぜひ一度食べていただきたい一品です。

「パンは生き物。育てていく感覚が魅力的」

そんな宮崎愛にあふれる辻野さんに、パンへの愛もたずねてみました。

辻野さんにとってパンづくりのおもしろさとは?

「パンは生き物」だということ。

醗酵せずに焼いたパンは、カチコチになります。

生地に入れるイースト菌(生き物)をどう育てて、どう醗酵させ、どういうパンに仕上げるのか。

パンを育てていく感覚が魅力的なのだそうです。

生き物ゆえに一筋縄ではいかないその難しさが、よりおいしいパンづくりへの辻野さんの意欲を掻き立てているように思えました。

百聞は一見に如かず。百見は一食に如かず。

ぜひ国富製パン所の辻野さんの愛が詰まったパン、食べてみてください!

とくに、ベーグルはオススメです!!

国富製パン所
住所:国富町大字本庄1747-8 → MAP
TEL:0985-72-5633
営業時間:
<平日>(水・木・金曜日)
パン販売(11時~19時)、ランチ(11時~15時)、カフェ(15時~19時)
<土・日曜日>
ベーカリー(イートインスペースあり)8時~19時
※いずれもパンがなくなり次第閉店となります。

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宮崎てげてげ通信ライター(寄稿)

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