GWなのに行く当てのないDiceです。
天気が良い日に家に閉じこもってても仕方ないので、愛用のクロスバイクにまたがって、宮崎港に来てみました。海の男の血を引く私、海が俺を呼んでいるぜ!
宮崎港は家族で魚釣りを楽しむ人が多いですね。この季節、何が釣れるんでしょう?鯵子かな?
そう思いながら対岸を見ると、何やら見慣れない船が。
んーと、あれは、どこの船なんでしょう?
白い船体に煙突と救命艇の赤が映えますね。
隣のカーフェリーほどではありませせんが、結構大きい船みたいです。
気になるので、近くに行ってみましょう。
自転車では海を渡れないので、大きく迂回して対岸の国際観光船バースまでやってきました。
船首側に回って船名を確認すると、「よこすか」とあります。
横に回ると、そこには「JAMSTEC」の文字が。
「JAMSTEC」、じゃむすてっく、ジャムステック!
ひょっとすると、「Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology」のことですか?
そうなんです、この船は、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)の支援母船「よこすか」なのです。
それで、支援母船が何を支援するのかと言うと、日本の誇る有人潜水調査船「しんかい6500」を積載し、その運用を支援する船なんです。
その船が何故、宮崎港に停泊しているのかと言うと、明日(5月5日)に宮崎港で開催される「宮崎みなとまつり2015」で内部を一般公開するために、「しんかい6500」を積んで宮崎までやってきたという訳です。
明日の一般公開を前に、前日に報道や関係者向けの公開が行われるということだったので、記者魂発揮して取材にやってきました。
残念ながら、てげつーはJAMSTECには報道機関として認識されてないので、今回は個人的に海の男の関係者枠で。
それじゃ、「しんかい6500」に会いに行きましょう。
乗船して、操舵室とかいろいろ見せていただいたのですが、全部すっ飛ばして、ハンガー(格納庫)に格納された「しんかい6500」とご対面!
うわー、わくわくしますね。
正面から近づくと、まん中の丸い部分が覗き窓ですね。
左右にマニピュレータや撮影用のカメラなどが装備されています。
右舷側に回ると、「しんかい6500」と船名が書かれています。
船腹下部は、公開用に透明のアクリル板に交換されていて、内部の構造が見えるようになっています。
これはなかなかレア。
この「しんかい6500」は、全長9.7m、幅2.8m、高さ4.1m、空中重量26.7tで、乗員3名(パイロット2名、研究者1名)を乗せて、通常は8時間の潜航が可能なのだそうです。
1989年1月に進水し同年8月の試験潜航で最大潜行深度6,527mを達成と、当時は世界で一番深く潜ることのできる船でしたが、2012年に中国の潜水艇「蛟竜号」が深度7,020mを達成したので、世界一の座は譲り渡しましたが、それでも25年の間、世界の深海調査研究の中核を担う重要な役割を果たしてきているのです。
「しんかい6500」の周囲では、深海調査で採取された生物の標本なども展示されています。
この標本の一番右にある「スケーリーフット」は、写真だとわかりにくいですが、正式名称は「ウロコフネタマガイ」と言って、体表に硫化鉄でできた鱗を持つ、鉄の鱗をまとった生物なのです!
こちらは、最近、水族館でもおなじみの「ダイオウグソクムシ」。
超絶でっかいダンゴムシですが、この標本の上から腹側を見ると、結構シュール!
こちらは、つい先日、4月30日に中部沖縄トラフで採集されたばかりの「ゴエモンコシオリエビ」の標本。
こんなの生で見たら興奮するだろうな~!
この「しんかい6500」と支援母船「よこすか」が見学できるのは、明日(5月5日)だけ。
たぶん大勢の人が並ぶと思うので、見たい人は、できるだけ早く行った方がいいかも。
暑いので、水分補給には気をつけて。
他にもいろんなイベントや「美味SeaFoodバトル」なんかもあるので、詳しくは
「宮崎みなとまつり2015」のWebサイト
でご確認ください。