寄稿者:やのび~さん 小林生まれ宮崎育ち、国富在住の36歳。 もっぱらバルバカフェが提供するスペシャルティコーヒーの銘柄を当てることに夢中。座右の銘は「一燈照隅」。国富のローカルネタにスポットを当て発信中。 先日、「宮崎からでもロケットが見れるの?! 宮崎市出身のパイオニアに直撃インタビュー!」で疑問に答えてくださった占部智之さん。 JAXA宇宙技術部門GCOMプロジェクトチーム 占部智之さんのお話があまりにも面白かったので、ついついボリュームたっぷりになりました。 今伝えたい宮崎のワケモンへのメッセージもいただきましたので、ご覧ください! 占部さんの「人生でもっとも最高の瞬間」は? (画像引用:JAXAデジタルアーカイブスより「水循環変動観測衛星(GCOM-W)」) 苦労をたくさん乗り越えたからこそ、成功した瞬間の喜びは格別なものになります。 数年の月日をかけて開発した人工衛星が宇宙に打ち上げられ、管制室へ人工衛星からの通信がつながった瞬間、 自分が携わった太陽電池パドル(人工衛星の電源部)が、無事に宇宙で羽を広げた瞬間、 これらは、占部さんが今でも鮮烈に覚えている「人生でもっとも最高の瞬間」なのだそうです。 JAXAで占部さんが開発に携わった人工衛星は3つ。 (1) 「いぶき」 宇宙から二酸化炭素などの温室効果ガスを観測 (画像引用:JAXAデジタルアーカイブスより) (2) 「しずく」 宇宙から水を観測 (画像引用:JAXAデジタルアーカイブスより) (3) 「GCOM-C」 宇宙から大気、植物、プランクトンを観測 (画像引用:JAXAデジタルアーカイブスより) どれも地球環境を守るための第一歩として、宇宙から地球の健康状態を見守るために活躍する地球観測衛星です。 こちらから、GCOM-C衛星分離のイメージの動画も見ることができます! 大興奮!!! 占部さんが「大切にしている言葉」は? 「Not because they are easy, but because they are hard...」 これは、人類を月に導いたケネディ大統領が、アポロ計画の演説の中で使った言葉。 「なぜ、人類は月に行くのか?それは簡単ではなく困難だから。だからこそ我々は月に向かうのだ。」 今でこそロケットで宇宙にでることが当たり前になっていますが、1969年の当時、人類が夜空に浮かぶあの月に着陸するなんて、夢のようなことだったに違いありません。 困難なことだからこそ挑戦する価値がある。 占部さんはこの言葉を初めて聞いたとき、とても感銘を受けたそうです。 そして今は、占部さん自身が、困難なことに日々挑戦をしている。 なんだか言葉が持つ力って、すごいなって思いました。 そして、今度は占部さんが未来有望なみやざきっ子に贈りたい言葉も聞いてみました。 占部さんが贈る「宮崎のワケモンへのメッセージ」 それは、「大きな夢を持つ」ということ。 「大きい夢を持っちょれば、普段の生活の中でちょっとよだきーと思っても、ちょっとだけ頑張ろうと思えるとよ。 別に夢は叶わんでも、そのちょっとした日々の頑張りが自分の成長につながって、将来の選択肢を広げてくれると思うっちゃが」 と、久しぶりに使ったであろう宮崎弁を全開にして答えてくれました。 これは大人の私にとっても、とても心に響く言葉でした。 大人になると、日々の現実に追われ、なかなか大きな夢を持ち続けることはできませんが、やはり人生の目標というものは常に意識して、そのための努力を毎日少しずつ積み重ねていかなくてはいけません。 昨年12月のロケット打ち上げが、まさかこんな再会を生み、占部くんの言葉でこんな気持ちなれるなんて。 今回の取材は、私にとっても大きな収穫があるものでした。 占部くん、そして取材応対をしていただいたJAXA広報部(実は新宿KONNEファン)の髙橋さん、本当にありがとうございました!