画像:みやざき観光情報「旬ナビ」 最近、冷凍食品用自動販売機が登場して、いろんな飲食店の店先に自販機が増えたなと思う、自動販売機ウオッチャーDiceです。シーガイアに面白い自動販売機があるという情報が入ってきたので、宮崎出張のついでに確認に行ってきました。 南北に広いシーガイアの中で目的の自動販売機があるのは、シーガイアのフラッグシップホテル「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」。 地下1階に自動販売機が並んでます 「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」地下1階にはお酒やおつまみ、様々なお土産品が揃う売店がありますが、その片隅に5台の自動販売機が並ぶエリアがあります。 5台並んだ中央、カップヌードルやおつまみの自販機とアルコール飲料の自販機に挟まれたところに位置するのが、今回目的の缶詰専用自動販売機。 缶飲料の自動販売機は、全国に200万台以上あるのですが、飲料ではない缶詰専用の自動販売機は珍しく、宮崎県内では今のところこれ1台だけ。宮崎県初の缶詰専用自動販売機なのです。 10種類の缶詰を販売中 缶詰専用自動販売機の中身は、株式会社器(宮崎市)が製造している惣菜缶10種類でした。上から順番に見てみると、 1.宮崎牛欧風カレー 1,500円2.宮崎牛キーマカレー 1,500円3.玄米ごはん 600円4.焼きさば玄米リゾット 700円(宮崎海洋高校との共同開発品) 5.みやざき地頭鶏アヒージョ 800円6.鶏の炭火焼 500円7.妻地鶏炭火焼 800円8.夢創鶏炭火焼 800円 9.みやざき地頭鶏炭火焼 800円10.ハガツオの和風だしリゾット 800円(宮崎海洋高校との共同開発品) というラインナップでした。 社長に詳しい話を聞いてきました 自販機眺めてるだけでは面白くないので、株式会社器まで行って、西立野玲社長に詳しい話を聞いてきました。実は、同社には6年前にも「備蓄缶プロジェクト」の取材で伺っているのですが、その時はシイラの被り物をしての登場だったんですよね。懐かしい。 その後も着実に商品開発を続けて来られ、宮崎海洋高校の生徒と行う開発プロジェクトでも毎年新製品をリリースされています。今のところ宮崎県内で唯一の缶詰製造メーカーで、比較的小ロットでの缶詰生産にも対応しているので、県内外からOEMの相談を受けるなど、小粒でもピリッと辛い優良メーカーなのです。 売店が閉まる22時以降の需要があるんです 西立野社長によると、シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートの地下1階には売店があるのですが、営業時間が9時から22時までとなっていて、22時以降に小腹が空いて何か食べたいとか、部屋で飲み直したいなど、自動販売機のニーズがあるのではないかと考えたそうです。 そこに商機を見いだした西立野社長はホテル側と交渉して、10月15日にこの缶詰専用自動販売機を設置したのだとか。缶詰は賞味期限が比較的長いので、頻繁に補充をしなくても済むというメリットもありますからね。 設置から約1ヶ月での売れ行きを見ると、さすがに高額のカレーなどは苦戦しているものの、鶏の炭火焼は各種まんべんなく売れているそうです。おつまみとして手ごろなのはもちろんですが、使われている鶏の違いを食べ比べしてみる需要もあるのかもしれません。500円の鶏炭火焼だけではなく、800円する地頭鶏や夢創鶏の缶詰も売れているところが、シェラトンの客層を表しているのかもと西立野社長。 今後は、POPを追加したり、売れ行きを見ながら商品を入れ替えるなど、少しでも売れ行きが上がるように工夫して行きたいとのこと。 宮崎の素材を使った様々な缶詰づくりに邁進する株式会社器のショーケースとして、この自販機を定点観測するのも面白そうです。