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木城町のダムがコンセプトの2種類のダムカレーを食べてみた!

まだ5月の後半だというのに暑いんですけど、宮崎はもう夏ですか。
これから宮崎での初めての夏を迎える前にバテバテのBassyです。

暑くなると食欲も落ちてきますが、カレーの香辛料の前では食欲旺盛になってしまいますよねぇ。

そんな、みんな大好き(なはず)なカレーですが、木城町に、小丸川発電所の上部ダム下部ダムをコンセプトにした2種のダムカレーが4月6日から登場しました。

どっちもおいしい2つのダムカレーをいただいてきたので、ちょっとだけダムの知識も併せてご紹介します!

小丸川発電所とは

画像提供:九州電力・木城町ふるさと振興協会

小丸川発電所というのは、児湯郡木城町の中心を流れる「小丸川」にある九州電力の最大の水力発電所であり、九州電力管内では3つある「純揚水発電所」のひとつです。
発電した電気は貯めることが出来ないので、水の形で電気を貯える「蓄電池」のような役割を担っています。

「純揚水式発電」とは、発電所をはさんで上部と下部のダムを築き、電力の使用量が少ない時間に水車を逆回転させて上部調整池に水をくみ上げ、必要な時に水を流下させて電気を作ります。

小丸川発電所は、小丸川の支流大瀬内谷川の最上流部に上部ダムを築造して上部調整池とし、小丸川中流部に下部ダムを築造して下部調整池とし、この間の有効落差約650mを約2.8kmの水路で連結し、毎秒222立方メートルの水を使い、地下に設けた発電所で最大出力120万キロワットの発電を行います。

九州電力Webサイトより

知らなかった…。

カレーが食べたかっただけなのに、発電所のお勉強までできてしまいました。

上部ダム、大瀬内ダム

画像提供:九州電力・木城町ふるさと振興協会

小丸川からくみ上げた水を貯水する調整池・上部ダムとしての役割を担うのは「大瀬内(おおせない)ダム」。
標高800mにあって周囲2.2kmほど。この貯水池は主ダムの「大瀬内ダム」と副ダムの「かなすみダム」を持っています。

このダムには、発電のためにPayPayドーム約3.2杯分ほどの水を貯めることができるんですって!
その貯めた水で120万キロワットの電気を7時間ほど発電することができるそうです。
スケールが大きすぎて想像がつかないけど、ピーク供給力や緊急対応用の電源としても需要な役割を担っているそうです。

実はこの「大瀬内ダム」は見学することができるんです!

木城町石河内にある「ピノッQパーク」の横の道を進むと、大瀬内ダムへの道に続きます。
ほぼ一本道ですが道幅が狭いので注意して進んでください。

上部ダムまで0.5kmの看板のところにも、ダムを望む展望所があります。

アニメに出てきそうなトンネルを抜けると…

そこはダム湖!
周囲を囲む道を進みます。

道を進むと展望所があります。

展望所からは、こんな感じの景観が広がります。
見学の際は、現地にある注意書きに従って、楽しく見学しましょう。

こんな大規模なダムなかなか見ることはできない!とはしゃぎ疲れておなかもすいたので、上部ダムカレーをいただきに行きましょう!!

上部ダムカレー

上部ダムカレーを提供しているのは、木城町石河内にある、郷の駅「石河内」鹿遊(かなすみ)茶屋

【郷の駅「石河内」鹿遊(かなすみ)茶屋】
住所:児湯郡木城町大字石河内414-3 → MAP
電話:0983-39-1080
営業時間:11:00~14:00
定休日:毎週月曜日(ただし、月曜日が祝日の場合は翌日)

こちらが、「上部ダムカレー」(税込900円)。

木城で育った放牧豚を使ったポークカレーをベースに、トッピングの具材が、さっき見てきた上部ダムをイメージして配置されています。
木城産のお野菜の素揚げと、チキンカツとお野菜の天ぷらで上部ダムの2つの水門を表しているそうです。

ダムカレーには、スコップ型のスプーンが付いていて、ごはんを掘削してダム放流!とやるのがお約束。
こういう遊び心が用意されているのは楽しくていいですね。

こちらの鹿遊茶屋では、お煮しめも人気の一品。
木城の味を楽しんでみてください!

下部ダム、石河内ダム

画像提供:九州電力・木城町ふるさと振興協会

発電所の下部調整池に当たる下部ダム(石河内ダム)は、コンクリートの重量で水圧を支えるコンクリート重力式ダムといわれる型式で、高さ47.5メートル、堤長185メートルと、この型式では中規模のダムです。

下部ダム地点は1級河川である小丸川の中流域にあり、流域面積が広く、大雨時に流れ込む水量も大きくなるため、大規模な放流設備(ゲート)が4門あるのも大きな特徴です

九州電力資料より

残念ながら、下部ダムは近くで見学することはできません。
木城町の石河内地区からはちらりと見える程度ですが、ゲートが4門あるという特徴を覚えて下部ダムカレーをいただきに行きましょう!

下部ダムカレー

下部ダムカレーを提供するのは、木城町大字高城にある木城温泉館 湯らら内の「お食事処 湯らら亭」。

小上がり、テーブル席、カウンター席、おひとり様席と多様な席を用意した、温泉施設内のお食事処です。
温泉に入らなくてもお食事だけ、お買い物だけの利用も可能です。

【お食事処 湯らら亭】
住所:児湯郡木城町大字高城1403-1 → MAP
電話:0983-32-2525
営業時間:11:00~15:00(14:30L.O.)
     17:00~21:00(20:30L.O.)
休業日:毎週火曜日(温泉館と同日休み)

こちらの「下部ダムカレー」(税込900円)は、湯らら亭の人気メニュー「牛すじカレー」を使用した、コクのあるちょっぴりピリ辛なカレーに、素揚げのナスとズッキーニ、ブロッコリー、ほうれん草、ミニトマト、唐揚げ、メンチカツが添えられて、なかなかボリューミー(野菜の組み合わせは、その日によって変わります)。

下部ダムをイメージしたカレーは、ご飯の中に4つの水門を表したウインナーが隠れていました。

こちらでも、スコップ型スプーンを使ってウインナー水門開放!放流!!って、楽しみながら食べられます。

地域資源を生かした特産品に!?

ダムカレーを発案した、木城町ふるさと振興協会の日高 大専務理事(写真左)、田﨑 涼さん(写真右)にお話を伺いました。

ダムカレーの発売に至った経緯を教えてください。

日髙さん

湯ららが、スーパーカブ愛好家が集う「カブの駅」に認定されたことをきっかけに「カブカレー」を作ろう、ということになったのですが、そこからカブカレー…下部カレー…下部ダムカレー…と思いつきました。
木城町には上部ダムと下部ダムがあるので、2つの違うコンセプトのカレーを楽しんで、ダムにも興味を持って、木城町にも興味を持ってもらえたら、という思いから作りました。

湯ららの敷地内には、バイク愛好家が集まるオートバイ神社があります。

ダムカレーの楽しみ方は?

田崎さん

木城町の豊富な食材を使い、地域資源を生かした商品で地域の活性化が図れたらと思います。
ダムカレーをきっかけに発電所にも興味を持ってもらえたら、発電所見学もできるので、木城町に遊びにきてほしいですね。

町内のピノッQ館では、小丸川発電所の見学ツアーも実施されています。
木城で遊んで、学んで、お腹いっぱいになっちゃおー!

ダムカレーに関してのお問い合わせは、

【一般社団法人 木城町ふるさと振興協会】
住所:〒884-0101 宮崎県児湯郡木城町大字高城1403-1
TEL/FAX:0983-32-3770
営業時間:9:00〜17:00
定休日:土・日・祝日

寄稿者:Bassy(ばっしぃ)
千葉県北東部出身、本職は看護師。地方移住に憧れて2020年に九州へ移住。大分県で花火撮影をメインとした観光関係のカメラマンを経て、2022年9月に地域おこし協力隊として児湯郡に移住。元々てげてげな性格が宮崎の風土にマッチし、今では宮崎人より宮崎人。
西都原考古博物館ミュージアムショップでバイト中。
花火、プロ野球、ご当地アイドルを好むカメラマン。

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宮崎てげてげ通信ライター(寄稿)

県内各地に散らばる寄稿者用の統一アカウントです。 宮崎県内の地元の人だからこそ知っているおすすめの「グルメ」「観光」情報を軸に、地域の安全安心につながる情報の提供にも取り組んでいきます。