昔は油絵を描いていたこともあるDiceです。高校の芸術は美術専攻でした。
先日、東京からの帰りに宮崎駅構内を歩いていたら、7月にグランドオープンした「花と緑の美味しいのマスコ ワクドキ広場」の前に「雨田正展」の看板が出ているではありませんか。
私が美術に開眼するきっかけとなった恩師は二人いて、一人は中学時代の川井道夫先生、もう一人は高校時代の雨田正先生です。
川井先生には、先日も中学の同窓会でお目にかかったのですが、雨田先生は残念ながら1995(平成7)年に鬼籍に入られていました。
その雨田先生の作品展が開催されているとあっては、スルーするわけにはいきません。
予定を変更して、拝見することにしました。
雨田正さんのことを知らない方のために、宮崎県教育委員会が提供している「みやざきデジタルミュージアム」で「雨田正」を検索すると、次のように略歴が書かれていました。
宮崎県佐土原町(現宮崎市)に生まれる。
昭和14年第1回聖戦美術展に入選する。
昭和12年[東京美術学校](現東京芸術大学)に入学するが在学中2度の召集を受け中退。
昭和19年から昭和22年まで宮崎第二高等女学校、宮崎工業学校の美術講師を勤め、その後昭和54年に退職するまで県立大淀高校、県立宮崎大宮高校で教壇に立つ。
なお、昭和35年から昭和54年の間県高等学校野球連盟の理事長も務める。
退職後は宮崎市内のカルチャ-センタ-で水彩画の指導にあたる。
[透明水彩]の描法で人物や風景、静物などを軽快な[タッチ]で表現している。
そう、雨田正さんは、宮崎が誇る水彩画の大家なのです。
この「雨田正展」では、雨田さんが自宅で描き貯められたのであろう、花瓶に生けられた花の水彩画が、「ワクドキ広場」内部の壁のあちこちに、架けられるだけ架けたという感じで展示されています。
展示されているのは、自由に出入りできる場所だけかと思ったら、「ケン&ミチ珈琲店」の中にもありました。
スタッフの方に絵のことで声をかけたら、
「珈琲店の中にもありますから、ご覧ください。」
と案内いただき、コーヒーも飲まないのに快く見せていただけました。
スタッフの方のお話によると、(株)マスコの守谷社長が雨田先生の教え子で、その縁で今回の展示会が決定したとのこと。
日を改めて再訪したら、入口のところに新しい絵が増えていました。
展示されているのは全部で40点ほどはあるでしょうか。
伸びやかで迷いの無い軽快なタッチで描かれた花の数々、いずれも見事な作品ばかりですので、宮崎駅を使われる方はもちろん、普段は駅に用事の無い方も、わざわざ見に行く価値ありです。
期間は10月31日(月)まで。
「ワクドキ広場」は朝8時から夜24時までオープンしてますので、学校帰りや仕事帰りでもゆっくり鑑賞できるのは有り難いです。
是非とも期間中に、お出かけください。