薪ストーブの自宅導入をもくろみ、都城市にある薪ストーブ屋に足しげく通う、アンナです。 4月上旬のこの日、「せっかく都城まで来たのだから、ランチを食べよう。そうだ、『水菓子屋』に行こう!」と思い付きました。実は、5年前のイベントで出会ったかき氷の味が忘れられず、最近はランチもされていると聞いていたので、行ってみたいと思っていたのです。お店に予約の電話をかけてみると、カウンター席があと1席空いているとのこと。ヤッター! 店までの道のり 目指す店舗は、都城市中心部から北西に7キロ程度、車で15分ほどの、乙房町にあります。周辺に畑の広がる農業地帯の集落や、離合ができないくらいの狭い道があったりしますので、事前に地図アプリや水菓子屋の公式インスタグラムのハイライトに掲載されている、道順案内を確認しておくと安心です。 店舗近くになると、このような青色の看板が出てくるので、それに従って進んでいきます。 すると、細長くて広い駐車場に着きます。 店主のこだわりが詰まった店舗 駐車場の先には、かなり広い庭と、平屋の切妻屋根で、屋根も外壁も濃いグレーが基調のシックな外観の店舗が建っています。庭にはテントが設置され、机と椅子が置いてあって、外でも飲食できるようになっています。 さぁ、建物の中央にある扉を開けて、中に入ってみましょう。まず正面に、前面に竹を貼った、モルタル造りの大きな注文カウンターがあります。 濃いグレーの外壁とは対照的に、薄いグレーのしっくいで塗られた壁と天井には、間接照明の光で微妙な凹凸が浮かび、シンプルな中に様々な表情を見せています。カウンターの後ろの大きな窓から見える景色は、外の緑を取り込んで、まるで一幅の絵画のよう。 入口を背にして、注文カウンターの左側に厨房が設けられ、右側にイートインスペースがあります。 イートインスペースには、カウンターが5席と半円形のミニテーブルに2席。 注文カウンター横には大テーブルがあり、5~6人が座れるようになっています。 しっくいは、天井以外は全て、店主の安田さんがお一人で塗られたと聞き、びっくり!机やテーブルは、鹿児島県日置市のギャラリー&カフェ「夏ノ庭」で、揃えられたのだそうです。 ランチにセットデザートでかき氷を! 伺った日のランチメニューは、「季節野菜のサラダとスープのセット」、「欧風豚軟骨カレー」。「炭火焼おでん」の3種類。ランチには、セットドリンクや、セットデザートが付けられます。 そこで、「季節野菜のサラダとスープのセット」(1,250円)に、セットデザートとして、この季節ならではの「うぐいす桜(簡易版)」のかき氷(550円)をオーダーしました。 季節野菜のサラダには、鶏ハムやゆで卵なども入っており、ボリューム満点。この日のスープは、ミネストローネです。 そして食後は、お持ちかねの、うぐいす桜のかき氷!熱々のほうじ茶が添えてあるのが心憎い~。 ほおばると、サラっと溶けるフワフワの氷。てっぺんには桜の花の塩漬け、かかっている桜ミルクの蜜は、甘味の奥に少し塩気もあり、食べ進めていくと、氷の中から小豆あんが出てきます。見た目もお味も、これはもう桜餅~!! トッピングに、マスカルポーネと生クリームが合わさった特製クリームがたっぷりとかかっています。うーん、やられた…。 オリジナリティに富む季節限定かき氷 水菓子屋の季節限定のかき氷は、他にも独創性に富んだものが色々とあります。今年の1月には「富士山」が登場。その後も、「ロイヤルミルクティ」、「苺のショートケーキ」など、驚きの見た目とお味のかき氷が、インスタ界隈で評判になっています。 そこで、別日に再度お邪魔して、もう一つの季節限定かき氷である「かき氷屋のフルーツポンチ」(1,250円)もいただいてみることにしました。 イチゴ、パイン、日向夏、キウイフルーツ、りんご、バナナ…、沢山のフルーツに加え、白玉だんごも入っており、器の底には炭酸が仕込まれています。てっぺんには、マスカルポーネと生クリームの合わさった特製クリームと、さくらんぼが載っています。まさにフルーツポンチ!!可愛い見た目に胸キュン、優しいお味にホッコリ、です。かき氷の脇には、味変用の手づくりミックスジュースも添えられており、最後まで飽きずに、楽しく食べられる工夫が施されていました。 東京で修業して、1年前に念願の店舗をオープン 店主の安田明日実(やすだあすみ)さんにお話を伺いました。 安田さんは、都城市の出身。高校までは都城で過ごし、山口県で大学生活を送った後、東京にて就職。最初は会社員だったそうですが、飲食に携わりたいとの思いが強く、転職を決意。大ファンの女優・蒼井優さんが書かれた『今日もかき氷』という本に触発されて、東京は谷中にあるかき氷専門店「ひみつ堂」で修業をされるに至ったそうです。 その後、故郷である都城に戻り、最初はイベントに出店してかき氷を販売するところから始め、2019年からはNPO法人「ふくろうの会」が運営する野菜直売所での間借り販売を開始。そして、ついに2022年3月26日に、念願の店舗を現在地にオープンされたのだそうです。 かき氷のアイデアはどこからくるのかお尋ねしたところ、「うぐいす桜は、『ひみつ堂』のお味がベースです。フルーツポンチは、完全当店オリジナルになります。季節限定のかき氷は、私とスタッフのみんなで考えています。スタッフが、様々なアイデアを出してくれます。みんなで一緒にオリジナルのかき氷を考えるのは、とても楽しい作業です。」と話されていました。 水菓子屋のかき氷は、定番が4つ、その他季節ものが4~6種類あるとの事ですが、夏季(5月~10月)は忙しくなるため、季節ものやランチの種類が少なくなる可能性があるそうです。このような手の込んだかき氷が食べられるのは、冬季(11月~4月)ならではのお楽しみ、なのかもしれません。 最後に、お店のアピールポイントをお聞きしたところ、「天然水を凍らせた氷を、手動のかき氷器で削っています。かける蜜は全て手作りで、種子島産の粗糖を使用し、また旬の果物を活かすなどして、体に優しいかき氷を目指しています。当店のランチやかき氷で、季節を楽しんで貰えたら嬉しいです。」とのことでした。 イートインと併せて、テイクアウトもされています。行かれる際は、予約(お店への電話のみ)されたほうが確実です。これからも、オリジナリティあふれるかき氷を、楽しみにしたいと思います~。 【水菓子屋(みずがしや)】住所:都城市乙房町2471-1 → マップ電話:0986-66-5977営業時間:11:00~17:00定休日:5・8・10月(月・火)、1~4月、6・7月(金・土・第4日曜) ※ただし、第4日曜の前週の金曜は営業駐車場:あり(約20台)公式インスタグラム:https://www.instagram.com/mizugashi_ya/ 寄稿者:アンナ 普段着物が好きな消費生活アドバイザー。 地球にやさしい暮らしを目指して、日々実践中です。