少しレポートが遅くなりましたが、本格焼酎ドット恋の通算10回目の例会が、3月9日(水)に「まごころダイニングやまぢ」で開催されました。 今回は、えびの市にある明石酒造株式会社から、取締役の明石ゆみ子さんと常務取締役の明石太暢(あかしひろのぶ)さん母子がゲスト。 まずは、明石太暢さんがご挨拶。 明石酒造株式会社は、創業1891(明治24)年ということで、今年で125周年。 代表ブランドは「明月」で、コガネセンガン、宮崎酵母、白麹を基本に、米焼酎をブレンドした造りが蔵の特徴と言えるでしょう。 鹿児島、熊本の両県と境を接する地理的な特徴から、薩摩の芋焼酎と球磨の米焼酎の良いとこ取りで、米焼酎によって芋の香りを和らげつつ、甘みと華やかさを加えています。 また、えびの市は、宮崎県の中でも特に美味しい米が穫れる産地として有名であり、そうした良質な米も焼酎造りに生かされています。 続いて挨拶された取締役の明石ゆみ子さんは、現在は代表を息子の秀人さんに譲っていますが、明石酒造の4代目として経営東京農業大学醸造科で学び、卒業後に蔵に戻って44年、近年の宮崎の焼酎の歴史とともに生きてきた、女性杜氏の草分けとも言える方です。 蔵に戻った当時、銘柄は「明月」だけでしたが、焼酎ブームの時に危機感を覚えて110周年記念として黒麹で仕込んだ「黒明月」を造り、最初は地元では売れずに東京で先に売れたお話など、いろいろと苦労を重ねてこられたようです。 焼酎ブームが終わる前に造った「?ないな」には、「ようやくみんなにマッチしたのかなと思う」と話されていました。 最近では「明月」のブランドの下で、芋の種類を変えたバリエーションを展開されており、「改良しながらいいものを提供して行きたい」と、益々のチャレンジを誓われていました。 前割りされた「明月」で乾杯! ご挨拶とご紹介が終了したところで、乾杯に移ります。 乾杯用に用意されたのは、「明月」のミニ・ペットボトル。 「明月」は、昭和25年に商品化された同社の代表銘柄で、コガネセンガンと白麹で仕込まれた芋焼酎に米焼酎をブレンド。 私の中では、松形祐堯・元宮崎県知事が愛飲された焼酎として記憶されています。 この乾杯用の「明月」は、14度に前割りされているので、更にまろやかで飲みやすく、スムースに喉を滑り落ちて行きます。 準備が整ったところで、明石太暢さんの発声で参加者全員で乾杯し、本格焼酎ドット恋の宴が始まりました。 常務渾身の新作「明月プレミアムホワイト」 乾杯用の明月を飲み干した後、まず最初にいただいたのは、2015年12月に登場した新製品の「明月プレミアムホワイト」。 太暢常務の渾身作で、宮崎県内限定販売。 主原料に南九州産の「コナホマレ」を使用し、宮崎酵母、白麹で醸されたもろみを常圧で蒸留、「えびの産ヒノヒカリ」で造られた米焼酎が隠し味的にブレンドされ、20度に調製されています。 柔らかな味わいですが、ロックで少し氷が溶けるくらいにステアすると更に甘みが出てきます。 合わせる料理は、「やまぢ」の地頭鶏炭火焼。 説明するまでもない、安定の美味さ。 特約店限定、驚きの「?ないな」 2杯目は、特約店限定販売の「?ないな」。 「ないな」とは、えびの弁で「何だ!?」という意味を持ち、開発段階での酒質に対する驚きから名づけられているそうです。 主原料は南九州産の「コガネセンガン」で、宮崎酵母、白麹の常圧蒸留により作られた芋焼酎に、自社栽培の米で造られた米焼酎がブレンドされています。 夏にロックで美味しく飲めることをコンセプトに開発された特別な焼酎ですが、太暢専務によれば、濃い目の水割りがお薦めとか。 これには、やま手羽のから揚げ。 パリッと揚がった皮を噛み破ると、ピュルっとあふれ出てくる旨みとコラーゲンたっぷりの肉汁を、冷えた「?ないな」で洗い流す幸せ。 チーズに合う香り 「?ないな 紫」 続いては、同じ「?ないな」のブランドで、「ムラサキマサリ」を主原料にした「?ないな 紫」。 紫芋特有の華やかな香りが特徴的で、良い意味でクセがあり、太暢専務によれば、チーズに合う焼酎なのだとか。 ということで合わせるのは、ささ身チーズカツ。 確かにこれは、チーズの独特の香りと「?ないな 紫」のフローラルな香りがお互いに助け合ってます。 もっと香りの高いチーズとも相性がいいかもしれません。 希少な芋を使った「明月ほまれ」 4杯目は、「明月」シリーズで、えびの市内で契約栽培された「コナホマレ」を使用した「明月ほまれ」。 「コナホマレ」は、「コガネセンガン」に比べて収量が多く、デンプン質の高い、平成12年に品種登録された割と新しい品種の芋です。 焼酎原料としては香味バランスが良いとして注目されていますが、まだこの芋を使った焼酎はそれほど多くありません。 この「明月ほまれ」は、他の「明月」シリーズと同様に宮崎酵母、白麹で醸造。常圧で蒸留した後に原酒の状態で2年間熟成させ、25度に調製して出荷されています。 甘い芋の香りとともに、まろやかな口当たりとすっきりした後味があり、お湯割りに向いています。 これに合わせる料理は、椎茸を使った「なばチリ」。 椎茸のコリッとした食感と旨みに、少しピリ辛のチリソースが加わって、これをお湯割りでふわっと甘い香りが広がる「明月ほまれ」が引き立ててくれます。 デザートには「名月 甘熟梅酒」 宴の最後に、デザートとしてバニラアイスが出てきましたが、上に何かがかかっています。 この香りは、梅ですね。 そう、このアイスにかけられているのは、「明月 甘熟梅酒」です。 紀州産の完熟南高梅を使用し、果肉のピューレがたっぷり入った「にごり仕立て」で、濃厚な香りと旨味が特徴。 芳醇な梅の香りと旨みが加わって、甘さだけではない大人のデザートで締めることができました。 次回は4月13日、王手門酒造編! 毎月この会を主催いただいている、まごころダイニングやまぢの女将・黒木素弓さん、今回もお世話になり、ありがとうございました。 次回の例会は、4月13日(水) 19時30分から、日南市にある王手門酒造をお招きして開催の予定とのこと。 お申込は、こちらから。 限定25席なので、お早めに!