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単身赴任生活でいろいろと心配もあるのですが、それなりに充実した毎日を送っているDiceです。
テゲツー!で宮崎の様々な情報を発信する中で、基本的にポジティブな情報を出すようにしていて、ネガティブな話題にはなるべく触れないように心がけているのですが、先日、宮崎に移住してきた皆さんとお話しする中で、
「宮崎は自殺する人が多いって聞いたんですけど、実際どうなんですかね?」
という質問を投げかけられたので、ちょっと調べてみました。
画像出典:「平成29年版自殺の現状と課題について」(宮崎県)
宮崎県庁が公表している「平成29年版自殺の現状と課題について」(PDFファイル)によると、2017(平成29)年度の人口10万人当たりの自殺者数は、宮崎県が18.4人で、全国平均の16.4人を上回っています。
1997(平成9)年からの推移でも、一貫して全国平均を上回っています。
画像出典:「平成29年版自殺の現状と課題について」(宮崎県)
これを都道府県別に比較すると、宮崎県の自殺死亡率は全国9位ですが、2007(平成19)年以降の11年間では、2016(平成28)年に11位だったのを除いて、ずっとトップ10に入っています。
全国2位(2007年)とか3位(2014、2015年)になったこともあるので、確かに全国的に見ると宮崎は自殺率が高い県だと言えそうです。
画像出典:「平成29年版自殺の現状と課題について」(宮崎県)
宮崎県の原因・動機別自殺者数の割合は、「健康問題」が圧倒的に多く、「経済・生活問題」、「家庭問題」がそれに続いています。
また、宮崎県では離婚率が高いこと、一人当たりの所得が少ないこと、焼酎の消費量が多いこと(アルコール依存)、人口当たりのパチンコ店が多いこと(ギャンブル依存)が、自殺率に寄与する心理社会的要因になっているという研究もあるようです。
(参照:「宮崎県の自殺に寄与する心理社会的要因の予備的検討」島井哲志、藤本茂紘 (南九州大学研報 40B:43-54(2010)))
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こうした厳しい状況を踏まえ、宮崎県では、宮崎県庁内に知事を本部長とする「宮崎県自殺対策推進本部」を設置するとともに、保健・福祉・医療・教育・労働等の団体や機関から構成される「宮崎県自殺対策推進協議会」を設置して、「宮崎県自殺対策行動計画 第3期計画」に基づいて、官民一体となった取組が進められています。
詳しくは、宮崎県庁のWebサイトのこちらのページを参照してください。
「宮崎県の自殺対策 ~誰も自殺に追い込まれることのない地域社会の実現を目指して~」
また、Web上の相談窓口もありますので、参考までに。
・県民向け自殺予防啓発ポータルサイト「ひなたのおせっかい」
・各地域の相談窓口などの案内サイト「みやざきこころ青Tネット」
・10代の若者向けこころの健康応援特設サイト「宮崎こころの保健室」
ゲストに総合内科専門家のおおたわ史絵さんを迎え、「幸せをつくるメンタルヘルス」と題した講演をのほか、「生きごこちの良い地域社会づくり」の大切さを伝えるトークライブや音楽ライブも行われる予定です。
入場は無料とのことで、会場にはまだ余裕があって事前予約なしでも参加可能とのことですから、お時間がある方は、この機会に是非お出かけください。
自殺を防止するには、周りにいる人の気づきや、ちょっとした声かけが効果的だと言われています。
子育てのしやすさなど、良いところもたくさんある宮崎県、ネガティブな面はなるべく少なくできるように、ひとりひとりが少しずつでも自分にできる行動を取っていくことが、みんなが住みやすい社会の実現につながるのではないでしょうか。
【みやざき自殺予防フォーラム2019】
日 時:2019(平成31)年3月9日(土) 13:30~15:30 (12:30受付開始)
場 所:宮崎市佐土原総合文化センター 大ホール
宮崎市佐土原町下田島20527-4 → マップ
参加費:無料(当日受付可)