うだるような暑さ、焦げちゃうくらい強い太陽の光が燦々と降り注ぐ宮崎の夏。
宮崎にUターンして3年、へべすが大好きな工藤有紀です。
暑い夏には、爽やかなへべすでしょ!ということで、日向市塩見にある「成合へべす園」にお邪魔してまいりました。
園長の成合利浩さんは、父親から譲り受けたへべすを守るため、自動車整備工場経営から転業し、今ではへべすの専業農家として、日向市のへべす栽培のリーダーとして活躍されています。
実際にお会いしてみると、仕事もプライベートも全力で楽しむパワフルな方でした。
宮崎の太陽を浴びて濃いグリーンに元気に色づくへべす。
ナイフを入れ二つに割ると、レモンイエローの眩しい果肉、優しい酸味、そして知られざる素晴らしい栄養価。
へべすには必須アミノ酸9種のうち8種が含まれていることや、癌細胞抑制物質ナツダイダインが豊富に含まれるという特徴があります。
※詳細については、こちらの過去記事を。
「へべす」尽くしでその魅力を満喫! - へべすdeヘブンナイト(2016.11.13掲載)
江戸時代末期に、日向・富高村に住む長宗我部平兵衞(ちょうそかべへえべえ)さんが、山中に自生する木酢(きず)を発見し広めたことに由来します。
へべすは、平兵衞さんが見つけた木酢であり、平兵衞酢と呼ばれるに至ったとされています。
同じ香酸柑橘のかぼすと比べてみると、写真左がへべす、右がかぼすですが、へべすの方は、
・酸味が優しい
・果汁が多い
・種が少ない
という利点があります。
一方で、
・生産量が少ない
・知名度が低い
ということで、同じ柑橘類ではありますが、希少な果実であることは間違いありません。
種が少ない果物は、消費者のニーズから生まれることが多いと聞いたことがあるので、その点について、成合さんに伺ってみました。
工藤 「収穫するへべすには、種がほとんどありませねんね。ヘベスはあまり種がないのですか?」
成合 「高いところになってるへべすには、種ができるようになっちょる!」
えー!?!?
自然の摂理って、うまくできていますね。
成合農園には、露地とハウスのへべす畑がありますが、ハウスの中では、農薬を使用しない有機栽培に取り組んでおられます。
そこで収穫されたへべすは、3年連続でJASオーガニック認証をするほど。
苦節数年、現在も脇目も振らずへべすの普及に邁進中の成合さんですが、このオーガニックへべすは、今ではJR九州の超豪華列車「或る列車」にも採用されるほどになっています。
成合さんの今日に至るまでの努力、工夫が花開き始めています。
また、成合さんの溢れる愛は、オーガニックへべすだけに注がれているだけではありませんでした。
他の方々も歩きやすい道を作り、先に歩いて背中をみせ、応援する優しくあたたかなハートの持ち主でした。
オーガニックへべすを育てる成合さんに、おすすめの食べ方を伺ったので、ご紹介しちゃいます。
作り方は簡単!
へべすをスライスし、塩をパラパラとふりかけて、オリーブオイルを垂らすだけ。
早速、実食。
効くーーーーーーー!!
果汁のみをいただくと、優しい優しいへべすちゃんですが、皮ごといただくと、太陽のエネルギーたっぷりで力強いお味になりました。
焼酎、ビールにも合うこと間違いなし。
成合さんは、へべすの果実だけではなく、へべすを使った加工品も手がけられています。
左から、「有機へべす香汁」、「有機へべすぽん酢」、「へべすサイダー」。
「へべす香汁」は、現在品切れとなっており、10月まで入荷待ちの状態となっているそうです。
全国的にはまだまだ知られていないへべすですが、東京・吉祥寺の飲食店で人気を博すなど、徐々に広がりを見せており、これから日本中にブレイクすること間違いなしです。
今回、「成合へべす園」にお邪魔させていただいて、成合さんのお話を伺い、ますますへべすが好きになりました。
大好きなへべすに、愛情たっぷりな成合さんと、へべすを見つけて広めた長宗我部平兵衞さん、それから宮崎の豊かな自然の恵に感謝致します。
【成合へべす園】
住所:日向市大字塩見14567-64 → マップ
電話:090-1971-1516
Webサイト:http://hyuganosyun.jp/
宮崎の太陽、空、海、花、神社を愛しすぎて、東京からUターン。
宮崎の魅力的な人、景色、農作物、畜産物、お店、活動などをより多くの方に伝えたい。
尊敬する人は、岩切章太郎翁。