1年ぶりに都城に取材旅行に行くことを、Facebookで公開してみたDiceです。
何か都城の皆さんから反応があるかと思ったら、意外にも日本一の焼酎メーカーとなった霧島酒造株式会社から、是非とも取材に来て欲しいとオファーがありました。
日本一の焼酎メーカーさんもテゲツー!をチェックしていただいているとは、嬉しいではありませんか。
そういうことで、やってまいりました、都城市志比田町にある「霧島ファクトリーガーデン」。
今回は、その広大な敷地の中で、中核施設となっている「霧の蔵ブルワリー」が目的地です。
この施設の中には、売店とレストランがあり、霧島酒造の焼酎の試飲や購入もでき、お土産品もたくさん並んでいるので、行かれた方も多いことと思いますが、実はここ、それだけではないんです。
売店の奥には、ピカピカに磨かれた銅製の釜が並んでいますが、これはビールを仕込むための釜。
この釜の中で、麦芽(モルト)とホップが混ぜ合わされて、ビールの素となる麦汁ができあがっていくのです。
この釜の裏側には、ビールの貯蔵タンクもたくさん並んでいました。
そう、ここは、ビールの醸造施設とレストランが併設された、ビアレストランだったのです。
この施設でビール製造が始まったのは、1995年に始まる地ビールブームの波が続いていた1998(平成10)年。もう20年近い歴史があるのですね。
地ビールブームは、その後いったん落ち着きを見せていましたが、近年、小規模な醸造所が作るエールビールを中心としたクラフトビールの人気が高まってきており、各地のビールが再び見直されるようになってきています。
画像提供:霧島酒造株式会社
そうした背景と霧島酒造100周年という節目もあって、「霧の蔵ブルワリー」では、今年の4月15日に、味わいとラベルデザインを一新した5種類のビール(発泡酒含む)が、KIRISHIMA BEERとして新登場しました。
新しいラインナップは、写真左から
・PILSNER(ピルスナー)
・PALE ALE(ペールエール)
・AMBER(アンバー)
・STOUT(スタウト)
・日向夏(酒税法上の区分は発泡酒)
これらのビールの製造にも、焼酎の仕込みに使われるのと同じ清らかで柔らかく美味しい「霧島裂罅水(きりしまれっかすい)」が使われています。
ビールのラベルデザインは、空、降り注ぐ太陽の光、霧島山、霧、森、大地、そして霧島裂罅水が織りなす霧島の大自然をミルフィーユ状に配置し、KIRISHIMA BEERがそれらの大自然から産み出されていることを表現しているのだそうです。
こちらが、そのビールの造り手のひとり、佐藤康徳さん。
2008(平成20)年から、このブルワリーでビール造りに携わっています。
今回のリニューアルに当たっては、消費者の幅広い嗜好に合わせるため、ラガー(下面発酵)とエール(上面発酵)それぞれの特徴をいかしつつ、原料を選別して、5種類の異なる味を作り上げていったのだそうです。
ご自身は、ピルスナーが一番好きだという佐藤さん。売上げもピルスナーが一番人気なのだそうです。
これからもクラフトビールの面白さを伝えて行けると嬉しいとおっしゃっていました。
その佐藤さんが愛するPILSNER(ピルスナー)は、ラガー(下面発酵)製法で造られるビールで、世界中で販売されるビールの大半を占めています。日本でビールと言えば、たいていはこのタイプ。
ホップのキリッとした苦みと爽快な喉ごしが特徴で、キンキンに冷やして飲むと更に美味しいビールです。
そしてもうひとり、業務課で企画や事務全般を担当する山下智美さん。
「ペールエールには、イタリア料理のパスタやアヒージョなどニンニク、唐辛子、オリーブオイルなどをベースに使った料理が、ピルスナーは唐揚げや鶏炭火焼が、日向夏はチキン南蛮など酸味の効いた料理が合うなど、料理との合わせ方で様々に楽しめます。」
と、営業トークもばっちり。
ご自身は、ペールエールが一番のお好みとか。
最近、人気が上昇しているPALE ALE(ペールエール)は、エール(上面発酵)製法で造られるビールで、クラフトビールの主流がこれです。
口当たりがまろやかで、柑橘系の華やかな香りをまとい、軽快なのど越しが特徴。
こちらは、冷やしすぎない方が香りも立って美味しくいただけます。
「霧の蔵ブルワリー」のビールは、これまでも、ジャパン・アジア・ビアカップ2012やインターナショナル・ビアカップ2014で金賞を受賞するなど、高い評価を受けてきましたが、この取材の直前に、リニューアルしたSTOUTが、オーストラリアで行われたAIBA(Australian International Beer Award)2017で、DRY STOUT部門の銀賞を受賞したとの朗報が飛び込んできました。
私が最も愛するGUINESS(ギネス)に代表されるSTOUT(スタウト)は、黒くなるまでローストした麦芽(モルト)を使い、上面発酵で造られるビールで、コーヒーのような濃厚で香ばしい苦みととカラメルのような芳醇な香りが特徴のビールです。
このKIRISHIMA BEERのSTOUTは、風味豊かでしっかりとしたボディを持ちながら、後味スッキリとしたビールでした。
これら5種類のKIRISHIMA BEER、購入できるのは、今のところこの「霧の蔵ブルワリー」と、霧島酒造の公式通販サイト「霧島通販蔵」のほか、「道の駅 都城」、宮崎空港ビル2階。
しかし、普通のビールに比べると値段も高いし、全部飲むのも大変という方に朗報です。
「霧島ファクトリーガーデン」に、6月2日(金)から「霧の蔵ビアガーデン2017」がオープン(9月18日(月)まで)。
ここなら、ビールも飲み放題なので、5種類のビールを好きなだけ飲み比べすることができます。
ただし予約制なので、事前に電話で申し込むのをお忘れなく!
【霧の蔵ビアガーデン2017】
住所:都城市志比田町5480番地 → マップ
電話:0986-21-8111 (8:00~21:30受付)
営業日:6月2日(金)~9月18日(月)
6月15日までは金、土、日のみ、6月16日から毎日営業 (要予約)
営業時間:18:00~21:30 (L.O. 21:00)
料金:通常プラン(2時間以内) 大人3,600円、中高生1,000円、小学生1,000円、未就学児500円
フリープラン(時間無制限) 大人4,100円、中高生以下は通常プランに同じ