8年前に買った一眼レフをそろそろ買い換えたいと思う、写真好きのやのび~です。
さて、国富町の文化会館で、なんと!!
17歳の少年が、「国富、ふるさとの魅力」と題して、写真の個展を開催しているというので行ってきました!
少年の名は、中武悠哉さん。
国富町八代に住むぴっちぴちのセブンティーンです。
17歳といえば、世間一般では高校生。
中武さんは、一昨年のゴールデンウィーク明けに、入学して1か月で高校を辞めてしまったそうです。
その後、数ヶ月間はやりたいことも見つからない日々が続いたものの、ある時、ネットで見つけた動画を見て写真家を目指すことを決意。
その動画には、アメリカで活躍中の日本人写真家 ケン・カナザワさんが登場。
翌日にはケンさんにSNSで連絡を取り、スマホで撮影した写真を送って助言を仰いだというから、その行動力には驚きです。
そんな中武さんが、いつも持ち歩いているというフォトブックを見せてもらいました。
そこには国富町内の至るところで撮られた、素敵な写真の数々が!
車は持たないでしょうし、自転車で撮影したのかと思いきや、、、
なんと町内の各地域と役場を往復している「コミュニティバス」を使って移動していたのだとか!
そうです。こちらの青色のバス。
そんなふうに地道に撮り続けた写真で、なんと2016年の宮崎市美展にも入選!
この行動力には、脱帽するしかありませんね。
現在は、原付免許を取得し、愛車のスクーターでどこへでも撮影に出かけているそうです。
私も仕事柄、インタビューをしながら写真を撮らせていただくことがあるのですが、物や景色の写真と比べて、人の表情を撮影するのはとても難しいんです。
中武さんの写真を見せていただくと、どの写真も被写体となっている人の表情が本当に素晴らしい!
どうやったらこんな表情を引き出せるのか、弟子入りしたくて仕方ないくらいです。
人物写真はシャッターを切る一瞬ではなく、そこに至るまでのコミュニケーションが重要です。
中武さんの強みは、17歳という若さはもちろん、誰にも負けない写真に対する情熱、そして初対面の人ともすぐに打ち解けることができるコミュニケーション力にあると感じました。
コミュニケーションを取るのは、人とだけではありません。
ジブリ作品にでてきそうな、この黒猫ちゃんとの間にもストーリーがありました。
ぜひ会場に足を運んで、本人から聞いてみてくださいね。
面白いと思う場面に出くわしたらすかさず声をかけカメラに収める。
普通なら物怖じしてしまいそうなところにも、どんどん顔を出していく。
宮崎県立美術館の飛田館長(右)も、個展に足を運んでいらっしゃいました。
中武さんが現在、県立美術館で開催されいている「徳川歴代将軍名宝展―久能山東照宮」を見に行った際に、実際に会って個展の案内をしたんだとか。
他にも、個展の開催を知ってもらうために、民放各社に電話してみたり、アートセンターに個展のポスターを持っていったり。
自分ができることは全部やってしまう、すごい行動力なんです。
私の取材中には、「昨日のマジックショーで中武さんとあったから来てみた」というおばちゃんがいらっしゃいました。
「人は人との出会いで成長する。」
中武さんは17歳にして、このことを悟ってしまっているようです。
個展の題名にもなっている、「ふるさとの魅力」。
中武さんにとって、国富の魅力とは、
「大坪の一本桜のようないわゆる大勢の人を引き付ける観光名所ではなく、そこに住んでいる人や野良猫、雑草など全てが自分にとってのふるさとの魅力です。私の写真を見て、これまで当たり前のように見てきたモノの見方が変われば嬉しいです。」
と、話してくださいました。
最近、私がつくづく感じていたことを、若干17歳のワケモンに言語化していただきました。
国富町の人にはもちろん、町外の方にもなんだか懐かしい気持ちにさせてくれます。
ぜひ!足を運んでみてください。
5月16日以降は、中武悠哉さんが毎日在廊予定です。
◆「国富、ふるさとの魅力」写真展
開催期間:5月3日〜5月28日まで(月曜日閉館)
開館時間:午前9時から午後5時
※無料でご覧いただけます。
場所:国富町文化会館(役場敷地内)
電話:0985-75-2361(国富町役場社会教育課)