ふるさと納税7億円超え!都農町が[楽天ふるさと納税サイト]で徹底したことは?

寄稿者:安達鷹矢
兵庫県の篠山市でこんな事やってます!
◆フリースクール インターナショナルデモクラティックスクールまめのき 立ち上げ/広報
丹波日本酒 BAR Hatsu.ne 店主
◆篠山市移住定住促進事業 Classo アドバイザー兼インタビューライター

【たった半年で[楽天ふるさと納税サイト] TOPクラスの売上げを記録! 都農町の全貌を徹底解明!】と題して書き始めたものの、あまりにも熱い思いがこみ上げ、ぜんぜん徹底解明できてなくてごめんなさい。

いよいよ、核心に迫ります。

全国のふるさと納税を増やしたい行政職員さん!必見ですよ。

楽天ふるさと納税サイトのために、具体的に準備したことは?

こちらが、楽天ふるさと納税サイト・都農町のページ

スタートしてからも、何度も改善をくりかえしながら、お客様に喜んでもらえるようにしていたそうです。

①ふるさと納税のお返し商品を増やす!

まずは、ふるさと納税サイトで納税してくださる方へ向けてのお返しの品の選定。

これは、総合政策課長補佐の山本さんが、実際に地域の商工会の青年部の方々へ紹介したり、直接事業者さんと交渉して増やされたそう。

実際に、商品数の増加で寄附額・アクセス数が増えるほか、全体の寄附受付可能額が上がります。

②一部外部委託も行って、発送の体制を整える

受注管理は基本的に町役場のみなさんでされていたそうですが、システムの管理等は外部委託を行っていたそうです。

それ以外にも、一部繁忙期の発送に関して地元道の駅さんに協力を依頼。

役場内だけで完結しようとせず、地元の協力を得てできる限りのことをやる姿勢が素晴らしい。。

③クレジットカード払いを必ず導入する

寄附金支払方法のうち、なんとクレジットカード払いの割合が87.88%。

次いで、振込用紙が9.84%、口座振込が 1.96%と、圧倒的にクレジットカード払いのお客様が多くいらっしゃいます。

顧客の声をきき、できるだけ決済のわずらわしさから解放できるように、しっかり準備をしています。

④行政のカレンダーに捉われず、年末まで処理を行う

僕が一番すごいと思ったところは、ここ!

ほとんどの地方行政が年末年始受発注を止めていたのですが、都農町の役場のみなさん一丸となって、年末の最終日まで処理を行ったそうです。

なんと年末の3日間だけで、8000万ほどの寄附がありました。

寄附してくださる方の目線に立って、寄附を依頼したくなる体制をきちんと確立することが大事だと感じました。

⑤ご寄附を頂いた方全員に、郵送で受領書とお礼状を送付

一人一人、ご寄付を頂いた方へ郵送でお礼状を送った都農町。

12月の総寄附件数 8,649件。

ただでさえ忙しい年末に、どれだけ仕事をしてらっしゃったのか、想像するだけで頭が下がります。

感謝の気持ちをきちんとカタチにすることが、口コミにもつながります。

どんな好循環が、地域にうまれた?

2015年8月からスタートした楽天ふるさと納税で、都農町はたった5ヶ月で寄附件数 14,486件。寄附額 3億4000万円を超えました。

他のふるさと納税もあわせると、なんとーーー!

7億円超え!!!!

その中で、地域に起きたこととは?

①ふるさと納税を介して、都市部の方達とのつながりが生まれた

寄付の多くは、都市部の方達から。

ご寄付頂いた方達からは、お礼のお手紙やお電話をいただき、「いつか都農町に行ってみたいです」「宮崎県に行ってみたいです」というお声も多数あったそうです。

通常だったら生まれるはずのない、離れた地域とのつながりが生まれた事は、ふるさと納税に留まらず経済効果を生みそうです。

中には、お送りした都農町の商品が本当に美味しかったからと、御礼にと、たくさんのお菓子を送ってくれた方もいたそう。

②ふるさと納税のお礼の品で、地元企業の業績が上がり、雇用が生まれた

ふるさと納税の金額のうち、約30%〜50%程度がお礼の品の金額になります。

もちろん正規の値段で地元企業に注文をするため、これだけ大きな寄附額が動くと地元企業も大きく潤う事になります。

企業によっては雇用を増やす事ができ、地域に大きく貢献する結果になっているとのこと。

稼げる地域になる第一歩目になり、ここをきっかけに全国から都農町のファンが確実に増えています。

成果を上げた理由は、都農町の人の「町を想う気持ちと努力」

実は、僕が上記に書かせてもらった具体的な事より、もっと大事だと思った事があります。

それは、「人」の力。

この半年間のものすごい結果は、寛大で素敵な町長が作り出したであろう、役場の前向きな姿勢がなければ成り立たなかったんじゃないかなと思います。

担当の山本課長補佐が熱意を持って地域の事業者さんを巻き込み、役場の人たち一丸となって取り組む空気を作り出していったことは、話を聞いただけでも一筋縄ではいかないことを成し遂げられたんだなと強く感じました。

そして、「うちにはほら、リスクがないじゃないですか」とおっしゃった河野課長は、山本課長補佐をはじめとした職員さんが動きやすいよう、強く支えていらっしゃったんじゃないだろうか。

普通、役所の方なら、リスクと感じることは山ほどあるはずだろうから。

小さな町の役場でありながら、そこにはチャレンジ精神があり、町を思う熱意があり、そのための準備にも結果を追う姿勢にも余念がなかった。

今回の都農町でのお話を聞いて強く思ったのは、単純なノウハウだけでなく、小事を徹底してきっちりと行うこと。

そして、本当に地域にとって必要で意味のある事にリスクを恐れず実行していくことが、地域のこれからの本当のリスクに立ち向かうことになるんだと感じました。

ちょうどテゲツー!密着取材中のUMKさんもいらっしゃっていて、終始、楽しいインタビューでした。

お話をきかせていただき、ありがとうございました!

僕も、帰ったら早速、都農町のふるさと納税をぽちっといたします。

また、必ず宮崎にお邪魔したいと思います!

(今回、お写真は高野仁巨匠にご協力いただいています!

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宮崎てげてげ通信ライター(寄稿)

県内各地に散らばる寄稿者用の統一アカウントです。 宮崎県内の地元の人だからこそ知っているおすすめの「グルメ」「観光」情報を軸に、地域の安全安心につながる情報の提供にも取り組んでいきます。