二地域居住生活とは、老後に郊外や地方に移住するのではなく、都会と田舎を定期的に行ったり来たりする生活のこと。2005年に国土交通省が提唱し、現在二地域居住生活者は約100万人に上ります。
「東京での暮らしを確保しながら、週末や休日は、宮崎で過ごす。」どちらかを選ぶのではなく、どちらの暮らしも大切にする。そんなライフスタイルの選択をする人が今後も増えると予想されます。
二地域居住により実現するのは、多様なライフスタイルで、都市部では難しい書斎やアトリエなどの所有が実現します。さらに、生活面において、震災などの災害のセーフティネットとしての役割も期待できます。また、農山漁村側からみても地域活性化につながるというメリットがあります。
都会暮らしと田舎暮らしの両方が手に入る理想的なライフスタイルですが、交通費や生活費がかかりすぎることや夫婦の場合、どちらかが反対すれば実現できない、地域になじめないなどの問題から、二地域居住に失敗する人がいるのも事実です。
問題を解消するため、国土交通省では、隔週週休3日制や兼業規定の禁止の緩和、二地域居住に伴う交通費を負担する特別割引の実施。生活費用負担の検討など具体的な施策も必要だと考えています。
串間市では、都市建設課、住まいの相談窓口を設置。電話やメールなどで相談ができます。賃貸物件や耐震改修、バリアフリー改修等に対する補助制度の紹介などを行っています。
日南市では、総務部まちづくり課地域振興係にて日南市空き家・空き地情報バンクを設置。電話やメールで相談できます。賃貸物件のほかに売買物件の紹介も行っています。
宮崎市では、都市整備部建築指導課にて常設の窓口を設置。耐震改修、バリアフリー改修等に対する補助制度の紹介を行っています。
制約がなければ、二地域居住をしたいと考えている人は約40%。試行錯誤しながら二地域居住する人の多くが、心のゆとりを得ています。
参照元:国土交通省/住み替え・二地域居住支援