豊かな自然環境や歴史や文化に恵まれた宮崎県。サーフィンを楽しむために住みたいと考えている人もいるでしょう。しかし、都会と比べると仕事が少なく、収入面では不安があります。
仕事が見つからないまま、「何とかなる」という勢いで移住しても、結局生活できず、失敗に終わります。そんななか、地方自治体が人材を積極的に招き入れて定住、定着を図る「地域おこし協力隊」を総務省が実施しています。「地域おこし協力隊」として移住すると成功するのでしょうか。
地方自治体から1年間から3年間、給料をもらいながら仕事をするシステムです。地方自治体がその土地に住みたいと考えている住民を受け入れて、地域おこし協力隊として一定期間以上、仕事を任せます。平成21年度には89名だった隊員数も、平成26年度には1511名となり、実施自治体数も444にのぼります。
宮崎で移住したいと考えたとき、まず頭をよぎる「収入面での不安」は、地域おこし協力隊として活動することで解消されます。さらに、自治体によっては、給料だけでなく住居や車などの補助を行っている地域もあります。
とても素晴らしい仕組みですが、1年間~3年間の期間が限定されるため、生活の基盤を作っておかないとその後の生活が維持できなくなる恐れがあります。
また、募集要項を読まず、仕事内容を確認せずに応募してしまうと、後悔することになります。地域おこし協力隊の仕事は、自治体によって仕事の内容が異なります。また、その地域のことについて知らなくても地域活性化の活動に加わることになるため、地元の人とのコミュニケーションがうまくとれず悩む人も多いようです。
宮崎県において、現在6件の募集があります。地域は、えびの市、川南町、日之影町など。川南町の場合、川南町の畜産及び海産物を活かした商品開発や地域の実情に応じた人口問題の解決を図る業務を行います。給料のほかに、仕事に必要な車や住居などは町が負担します。
えびの市の場合は、市内の先進農家で農業経営に関する知識・技術を習得することが主な仕事となるものや地域活性化のための活動など募集によって異なります。えびの市も住居や車などの補助があります。
日之影町での業務は、農林産物を活用した特産品の開発や森林セラピーの企画立案、運営などです。住宅は無償提供、活動で使用する公用車及びパソコンは、無償で貸与されます。
同じ宮崎県でも、農作業の業務となる地域もあれば、基本的にデスクワークの地域もあります。自分が何をしたいのかはっきりさせて応募することが大切です。
地域おこし協力隊の隊員は、自治体の後押しもあり、リスクの少ない移住手段として広く受け入れられています。任期後の課題はありますが、この期間に、ある程度の基盤を築くことができれば、起業も夢ではない、将来性のある選択です。
参照元:地域おこし協力隊