さよなら小戸之橋、一日限りの路上アート展示会(動画有り)

解体中の宮崎市・小戸之橋で開催された1日限りのアートイベント、「小戸之橋魚群ART展示会」に行ってきました!。

 

小戸之橋って?

小戸之橋は、宮崎市を流れる大淀川に架かる、下流から3番目の橋です。
現在の橋は、1963(昭和38)年に架けられたコンクリート製の橋なのですが、50年以上を経過して老朽化が進んでいることや、幅員が狭い上に歩道が片側しかなくて歩行者や自転車の通行にも支障があるなど、いろいろな問題が出てきていることから、架け替えられることになりました。

【参考】宮崎市役所:小戸之橋架け替え工事について

2013(平成25)年11月から解体工事が進められており、現在は、南側の半分ほどが完全に撤去された状態です。2015(平成27)年春には、完全に撤去が完了する予定だそうです。

新しい橋は、2021(平成33)年3月完成予定。意外に時間がかかるんですね。それだけ橋梁の工事は大変だということでしょう。

小戸之橋美術館プロジェクト

そんな消えゆく小戸之橋への想い、新しい橋への期待を、記憶やかたちに残そうと、橋の管理者である宮崎市(都市整備部 市街地整備課)は、「小戸之橋美術館プロジェクト」を立ち上げました。
これまで、
(1) ありがとう小戸之橋さよならフェスティバル(2013年11月2日)
(2) 地元小学生への特別授業(2014年10月17日)
(3) 小戸之橋フォトストリート(2014年11月1~3日)
といった取り組みが行われてきましたが、最後に、取り壊す直前の橋の上を巨大なキャンバスにして、絵を描こうといういう企画が立ち上がりました。
絵の描き手として白羽の矢が立ったのが、月に一度、第3日曜日に宮崎市内の四季通りで作品の路上展示・販売を行う『みやざきアートマーケット』を行っている若いアーティスト達。

 

小戸之橋魚群ART展示会

そして若いアーティスト達は、北側に250m残された橋の上に、約200mに渡って様々な魚達が躍動する絵を描きました。

さすがに200mもの長さとなると、一望できませんね。
空撮写真をつないだ全景図も展示されていましたが、これでもよくわかりません。

大物だけでも写真で見て行きましょう。

いかがですか?。
見られるのがたったの1日だけなんて、本当にもったいないくらいの素晴らしいできだと思います。
しかし、その儚さが人を集め感動を呼ぶのかもしれません。

 

若手アーティスト達

たまたま会場に、制作に関わったアーティストのお二人がいらっしゃったので、お話伺いました。

今回の作品は、全部で約20人のアーティスト達が、2週間をかけて描いたとのこと。
社会人や学生がほとんどなので、制作は会社や学校が終わった夕方から夜にかけて。橋の上の街灯のほか、工事用の照明で路面を照らしながらの作業だったそうです。

アウトラインと大きな作品はリーダーが線を描き、後はそれぞれ分担して色を乗せ、小さな作品はそれぞれがデザインにして描き込んでいったとのこと。

中村さんは、会社員。このサンゴの絵は、中村さんの作品です。
仕事が終わってからの作業で、毎晩、夜の10時くらいまで橋の上で描いたけど、とても楽しかったとのこと。

米良さんは、宮崎学園短大で介護福祉を学ぶ学生さん。
このウメイロモドキのような魚の群れが、米良さんが担当した作品です。
まだ卒業後の進路は定まっていないみたいですが、多くの仲間との共同作業で作品を作り上げた経験は、必ず今後に役立つことでしょう。

 

魚群の全貌を動画で!

魚群の全貌を端から端まで動画に記録してきました。
スマホを手持ちして歩きながらの撮影なので、結構ぶれてるけど、そこはお許しください。

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Dice

2014年4月からテゲツー!ライターに参加。 2020年8月からテゲツー!のWebサイトの管理運営を引き受け、ライター兼編集長としてテゲツー!全般の面倒を看ています。 趣味は料理で、2016年からフードアナリスト、2018年からは冷や汁エバンジェリストとしても活動中。